20日投開票の参院選で宇都宮市選挙管理委員会は、投票用紙の候補者名と政党名を自動的に読み取って分類する「自書式投票用紙読取分類機」を9台導入する。参院選での活用は初めて。市選管は「少しでも早く、市民に正確な選挙結果を提供したい」としている。
市選管によると、活用により前回参院選と同じ投票率(47・58%、投票者数約20万人)と想定した場合、選管確定は「選挙区」で約30分早い午後10時55分、「比例代表」で1時間20分早い午前1時20分を見込む。
分類機は1分当たり660票を処理でき、候補者や政党などの名称が多い比例代表で特に有効という。天地や裏表をそろえる必要がなく、白票や読みにくい字もそれぞれ分類できる。
開票開始時は選挙区で4台、比例代表で5台を活用。選挙区の4台は作業が終わり次第、比例代表の分類に回る。開票作業には前回と同じ約530人の職員が当たる。分類結果は職員が目視で確認するが、前回より1時間程度早く作業を終えられるという。
分類機9台の導入費は約5400万円。市選管は「候補者数が多い統一地方選でも活用し、開票時間の短縮を図りたい」としている。