帝国ホテル東京でトークイベントを行う音楽評論家の立川直樹さん(提供写真)

 英国ロックの名曲をレコードで聴かせる帝国ホテル東京「インペリアルラウンジ アクア」=東京・内幸町(提供写真)

 古来の技法で染められた「しむらの藍」の糸(提供写真)

 セルリアンタワー東急ホテルで提供されるかき氷4種(提供写真)

 エトロ銀座本店にオープンするエトロホームのショールーム(提供写真)

 帝国ホテル東京でトークイベントを行う音楽評論家の立川直樹さん(提供写真)  英国ロックの名曲をレコードで聴かせる帝国ホテル東京「インペリアルラウンジ アクア」=東京・内幸町(提供写真)  古来の技法で染められた「しむらの藍」の糸(提供写真)  セルリアンタワー東急ホテルで提供されるかき氷4種(提供写真)  エトロ銀座本店にオープンするエトロホームのショールーム(提供写真)

 ◎今週の一推しイベント

 【28日(月)】

 ▽「British Rock Nights オープニングイベント 立川直樹 スペシャルオーディオライブ&トークショー」(16時30分~18時、千代田区)

 プロデューサー、音楽評論家の立川直樹さんが選んだ英国ロックの名曲をレコードで聴かせるトークイベントが、帝国ホテル東京の「インペリアルラウンジ アクア」で開かれる。英国フェア2025の一環。高性能オーディオを用いてロックを披露するのは同ホテルでも珍しい試みだ。

 曲の合間に優れたデザインのレコードジャケットを見せながら、ビートルズよりクイーンを好む英国人の音楽センスや、アーティストたちのバックグラウンドについてトークを展開する。

 立川さんは「ピンク・フロイドやブライアン・フェリーらの作品が持つエレガンスやアート性を、アナログ版レコードを通して伝えるのに最適な場所と思う」と企画の意図を話す。

 1960年代~80年代初めの英国には、曲も詞も練り上げられクオリティーの高いロックの名盤が数多く生まれた。今回厳選する約15曲はアップテンポよりも、詞とメロディーとアレンジが“三位一体”の音楽がメインになるという。「ローリング・ストーンズの『Time Waits for No One』の歌詞は、当時30代のミック・ジャガーの深い人生観に驚かされる。70年代のデビッド・ボウイの曲は本人の息遣いを伝え、知的な英国ロックの神髄を堪能できる」

 デジタル配信サービスなどで音楽を“情報の一つ”として聴くのが当たり前となった時代―。「アナログならではの音の広がりや細かなニュアンスを味わうことに価値がある。良い環境で聴く良い音楽は感性を豊かにし、世代を超えた対話も生まれると思う」

 29、30日も立川さんが推すレコードを聴きながらバータイムを楽しめる。

 ○そのほかのお薦めイベント

 【19日(土)】

 ▽「夏の色―しむらの藍と琉球藍」(~8月26日、世田谷区)

 古くから親しまれてきた藍染めに光を当てる企画展が、祖師谷の「アトリエシムラ Gallery」で開かれている。ギャラリーは、紬織の人間国宝・志村ふくみさんの孫昌司さんが代表を務める京都の染織ブランドが運営。ふくみさんが創り出した作品の世界観を引き継ぐ場として今年4月にリニューアルオープンした。

 京都・嵯峨野の工房で、古来の伝統技法「灰汁(あく)発酵建て」によって染められた「しむらの藍」は、ふくみさんの草木染から継承された神秘的な青色。藍で染め上げた反物や一点物のストール、バッグは生命の輝きを感じさせる。この色をテーマにした前期展示は7月29日まで。「藍甕(あいがめ)に浸された糸は空気に触れた瞬間、鮮やかなエメラルドグリーンから青色に変わる。その染色工程を、布のグラデーションを通して感じられると思う」と昌司さんは話す。

 8月1~26日(後期展示)は、沖縄に根付く琉球藍や八重山藍で染めた現代作品を紹介。展示予定の衣服やアクセサリーには、沖縄の植物を独特の青色に昇華させた現地アーティストたちの技が光る。「原料も染料づくりの工程も本州とは異なる琉球の藍染めは、日本の染めの原点。生命の移り変わりを見事に表現した作品から、ふくみも大きな影響を受けてきた」

 夏の強い日差しの下、古くから人々は青に涼やかさと安らぎを見いだしてきた。伝統色の豊かな表情を堪能したい。前後期とも展示作品を販売する。

 ▽「セルリアンタワー東急ホテル かき氷」(夏季期間中、渋谷区)

 あまおう、宇治抹茶、マンゴー、ミルクティーのシロップ4種をかけたかき氷が、セルリアンタワー東急ホテルで提供されている。

 素材のおいしさを感じられるよう、どれも甘さを抑えて仕上げた。僧侶で庭園デザイナーの枡野俊明さんが手がけた「閑坐庭(かんざてい)」に面したガーデンラウンジ「坐忘」と、ガーデンキッチン「かるめら」の2カ所で味わえる。庭の緑を眺め、ぜいたくなひと時を過ごしたい。

 【23日(水)】

 ▽「エトロホームのフラッグシップストア、ショールームがオープン」(通年営業、中央区)

 イタリアのファッションブランド「エトロ」が、インテリアコレクションを紹介するショールームを、銀座本店にオープンする。

 1968年にミラノでテキスタイルメーカーとして創業。その歴史を感じさせる、豊かな色使いの高級なテキスタイルを生かして、クリエーティブ・ディレクターのマルコ・デ・ヴィンチェンツォさんが手がけた現代的な家具製品を展開。イエロー、グリーン、ブラウンの幾何学柄が映える「ウッドストック」ソファや、エトロの“E”を全面にあしらったベルベットの「キルターナ」アームチェアは、詩的な感性を表現している。

 ブランドのロゴや代表的なペイズリー柄をあしらった磁器やクッションも展示。イタリアの美意識と職人技を取り入れた、新しい生活様式を提案する。グローバルブランドアンバサダーを務めるアイドルグループ「King&Prince」の高橋海人さんは「エトロの色彩が大好き。目覚めて最初に触れる部屋に彩りをもたせ、心豊かに活動できるようにしている」と話した。