浮世絵風の市職員採用試験ポスターとチラシをデザインした富塚さん

 【栃木】市秘書課の富塚(とみつか)瑛怜(えれん)さん(29)が、本年度の市職員採用試験のポスターとチラシのイラストを手がけた。現在放送中のNHK大河ドラマ「べらぼう 蔦重栄華乃夢噺(つたじゅうえいがのゆめばなし)」に市ゆかりの浮世絵師喜多川歌麿(きたがわうたまろ)が登場したことにちなみ、浮世絵風のデザインに仕上げた。

 イラストは歌麿の「姿見七人化粧」をモチーフに、女性が鏡をのぞき込むと、市職員として活躍する姿に変身した様子を表現した。背景には市を象徴する巴波(うずま)川と蔵の街並み。「鏡の中の 市職員の私、素敵」との印象的なメッセージも添えた。

 富塚さんは栃木女子高時代に美術部に所属。2年時には全国高等学校漫画選手権大会(まんが甲子園)へ出場し、2位を獲得するなど絵の実力は折り紙付きだ。今回のイラストには「市職員という仕事に、明るくポジティブな印象を持ってもらいたい」との願いを込めた。

 今年の採用試験の受け付けは31日午後5時まで。市総務人事課によると、受験者数の減少などから一般事務の競争倍率は年々低下しており、2020年度は11・7倍だったが、24年度は4・2倍だった。

 今回は採用後6カ月以内に市内へ移住、定住する意向がある人を対象とした「移住・定住枠」を新たに設けるなど工夫を凝らしており、担当者は「チラシ、ポスターも活用して受験者数の増加につなげたい」と期待している。(問)同課0282・21・2351。