第107回全国高校野球選手権栃木大会最終日は27日、宇都宮市のエイジェックスタジアム(県営本球場)で決勝が行われ、青藍泰斗が延長十回タイブレークの末、4-3で作新学院に競り勝ち、校名変更前の葛生時代以来35年ぶり2度目の優勝を飾った。決勝が延長タイブレークで決着するのは史上初めて。

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 青藍泰斗は1点を追う八回、1死から敵失の走者を二塁に置き、佐川秀真(さがわしゅうま)の左越え適時二塁打で追い付いた。試合は九回を終えて2-2と決着がつかず、無死一、二塁から始まるタイブレークによる延長戦となった。十回の青藍泰斗は犠打で走者を進めると、1死二、三塁から上畠光雲(かみはたてるも)、鈴木俊世(すずきしゅんせい)の連続適時打で2点を勝ち越した。その裏、先発左腕永井竣也(ながいしゅんや)が無死満塁のピンチを背負ったが1失点に抑えた。

 作新学院は二回に先制を許したが、四回に先頭葭葉慶治(よしばけいじ)が中前安打で出塁し、敵失に足を絡めて2得点し、一時はリードを奪った。2点を勝ち越された十回は無死満塁の好機をつくり打撃妨害で1点を返したが、後続が併殺に倒れるなど、あと一本が出なかった。

延長タイブレークの末に惜敗して4年ぶりの優勝を逃し、涙を流す作新ナイン=エイジェックスタジアム、森田大地撮影
延長タイブレークの末に惜敗して4年ぶりの優勝を逃し、涙を流す作新ナイン=エイジェックスタジアム、森田大地撮影

鉄壁の守りにほころび

 延長十回2死、作新学院の黒鵜陽人(くろうはると)が一ゴロに倒れると、一塁側ベンチ前ではナインが膝から崩れ落ちた。試合終了のあいさつが終わっても、ベンチ裏でのナインのおえつは止まらなかった。

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