県の「救急医療提供体制のあり方に関する検討委員会」の第3回会合が30日、県庁で開かれ、県への提言などをまとめた検討報告書案が示された。関東で唯一未設置の高度救命救急センターについて、設置を目指し既存の救命救急センターの機能強化を図ることなどが盛り込まれた。高齢化に伴い救急医療の需要は高まる一方、医療従事者の確保に限界がある中で「選択と集中」の視点から効率的かつ持続可能な救急医療提供体制の整備を求めている。

 県内の救急医療提供体制を巡っては、高齢化によって搬送人員数が年々増加。新型コロナウイルス禍で搬送困難事案が相次ぎ、脆弱(ぜいじゃく)さが浮き彫りとなった。