火渡り修行に臨む参加者

 【那須塩原】第49回塩原温泉川崎大師厄除不動尊年祭法要がこのほど、塩原の富士山(通称・須巻富士)で行われ、川崎大師(川崎市)の藤田隆乗(ふじたりゅうじょう)貫首や地域住民ら約150人が無病息災や事業繁栄を祈った。

 一行は山伏が鳴らすほら貝の音が響き渡る中、塩原もの語り館から湯っ歩の里までを練り歩き、同山中腹へと移動。僧侶や山伏らが柴燈(さいとう)大護摩供と呼ばれる護摩祈祷(きとう)を行った。

 弓矢などで場を清め、高さ約1メートルの炉壇に点火されると大きな炎と白煙が立ち上り、参加者は炉壇に願い事を記した「なで木」を投げ入れた。灰の上をはだしで歩く「火渡り修行」に臨む参加者も見られた。

 南町、観光業安在(あんざい)ますみさん(62)は「大切な伝統行事なので、地元の人にもっと知ってもらい長く続いてほしい」と話した。