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 成田空港から中東のドーハを経由して計16時間、エンテベ国際空港に到着した。大陸最大のビクトリア湖に面した空港周辺には、日本の蒸し暑さを忘れさせる心地よい風が吹いていた。

 ウガンダの平均海抜は1200メートル。年間を通じて温暖な気候と豊かな自然に恵まれた国土は「アフリカの真珠」とも称される。

 日本の本州ほどの面積に約4600万人が暮らす。過去15年ほどで人口は1千万人増加。特に発展が著しい首都カンパラの近郊では、急激な人口増が続く。

経済発展が著しい首都・カンパラの街並み
経済発展が著しい首都・カンパラの街並み

 弊害として生じたのが深刻な交通渋滞だった。カンパラに入ると、「ボダボダ」と呼ばれるバイクタクシーや車が道を埋めていた。朝夕に車が全く動かなくなるのは日常茶飯事という。

 「渋滞はウガンダだけの問題ではない」。現地のJICA事務所員の角田聡子(つのださとこ)さん(43)=栃木市生まれ=はそう強調する。

「ボダボダ」と呼ばれるバイクタクシーで混雑する道路
「ボダボダ」と呼ばれるバイクタクシーで混雑する道路

栃木県警と同じシステム

 ウガンダは沿岸国ケニアとつながる「国際回廊」の要衝。渋滞で物流が滞れば、近隣諸国の経済にも影を落としかねない。対策としてJICAは25億円を拠出し、栃木県警と同型の