競泳女子100メートルバタフライ決勝 自己ベストの58秒64で優勝した佐野日大の後藤=広島市のひろしんビッグウェーブ、鈴木航撮影

 全国高校総体(インターハイ)は18日、広島市のひろしんビッグウェーブほかで各競技が行われ、競泳は女子100メートルバタフライの後藤結愛(ごとうゆあ)(佐野日大)が58秒64で初優勝を飾った。

 男子100メートル平泳ぎの大貫櫂斗(おおぬきかいと)(白鴎大足利)は予選26位で敗退した。

 飛び込みは女子3メートル板飛び込みの跡辺(あとべ)あずき(宇都宮南)が258・85点で12位だった。

折り返し強化で悲願

 前日の涙は、晴れやかな笑顔に変わった。競泳女子100メートルバタフライで後藤結愛(ごとうゆあ)(佐野日大)が大会前の自己ベストを1秒29更新する58秒64で初優勝。タイムが出た瞬間は表情を崩さずとも、表彰式後に「自分でもびっくりした」と頬を緩めた。

 18日は50メートル自由形で決勝に残れず涙をのんだ。この日は「絶対に決勝に残る」と予選から飛ばした。序盤から後続との差を広げ、この時点で自己新の59秒49。堂々トップで通過した。

 決勝前は「手がしびれるほど緊張していた」が、レース直前、置かれていた金メダルが目に入り「絶対取ろう」とスイッチが入った。「いつも通り泳ごう」。前半の50メートルを2位でターンし、後半にトップに躍り出てそのまま逃げ切った。

 勝因は折り返しのドルフィンキック。タイムを短縮し、後半も勝負できるようにと強化してきた。「前半に積極的にいく」スタイルで前回は3位。今回は後半に逆転し、確かな成長を示した。

 高校最後のインターハイでついに頂点に立ったが、次の戦いがすぐに待つ。22日開幕の全国JOCジュニアオリンピックカップへ「(この日と)同じメンバーもいる。そこでもいい結果を残したい」と力を込めた。

(鈴木航)

好感触、次回へ反省も

 競泳男子100メートル平泳ぎの大貫櫂斗(おおぬきかいと)(白鴎大足利)は予選26位で敗退したが「感覚は良かった」と振り返った。

 2年で初のインターハイでも「直前は緊張しなかった」。平常心で臨んだ初の大舞台は「練習より腕も脚もよく回っていた」と手応えを口にした。

 それでも目標は決勝進出だっただけに悔しさもある。「必死になり過ぎてあまり前を見られず、最後のタッチが合わなかった」と反省点を挙げ、次回へ向けて改善を誓った。