【栃木】保育関係の施設で働く職員に向け、情報通信技術(ICT)導入による負担軽減などのメリットをPRするイベントが20日、泉川町の「認定こども園さくら」で開かれた。同園の保育ICTのシステムを手がける「ユニファ」(東京都千代田区)が主催。対面、オンラインを合わせ計約150人が参加した。
同園はこども家庭庁が推進する「保育ICTラボ事業」の拠点の一つ。2020年ごろから職員にタブレット端末を支給し、書類作成や連絡事項、園児の登園・降園時間の記録などをデジタルで管理し業務を円滑化している。
イベントでは保育業務や子育てのデジタル化をテーマとしたトークショーが行われ、玉川大教育学部で乳幼児の発達を研究する大豆生田啓友(おおまめうだひろとも)教授(60)やタレントで元サッカー日本女子代表の丸山桂里奈(まるやまかりな)さん(42)など4人のゲストが登場。それぞれICTを活用した子育てのポイントを紹介した。
大豆生田教授は同園の取り組みについて「探求学習など園児の主体的な学びを職員がサポートしている」と、ICT導入の効果を強調。1児の母である丸山さんは「子どもの健康管理や成長の様子を連絡帳アプリで確認できれば保護者も安心」と話し、「入園を考えるきっかけになる」と期待を込めた。
同園の堀昌浩(ほりまさひろ)園長(54)は「保育業界にはICT活用の機会がたくさんある。園児の成長を後押しするツールとして今後も推進していきたい」と話した。