3歳女児が流された那珂川の水難事故現場付近=27日正午、那須塩原市西岩崎

 27日午前9時50分ごろ、那須塩原市西岩崎の那須疏水公園を流れる那珂川で、東京都練馬区、男性(39)から「3歳の長女が川に流された」と110番があった。約15分後に駆け付けた那須塩原署員が岸壁にしがみついている母親(41)と長女を発見し、川に入って救助。長女は意識がなかったが、署員の心臓マッサージなどで意識を取り戻し、一命を取り留めた。

 署によると、長女は家族5人で訪れ、数十センチほどの深さの浅瀬で水遊びをしていた。長女が流されているのに母親が気付き、救助に向かった。地域課員2人が到着した際、母親は長女を抱えて対岸近くにいた。

 署員1人が泳いで母子の元へたどり着き、母親に救命胴衣を着用させて、長女を岸に引き上げ、蘇生措置を行った。救急搬送された長女は血中の二酸化炭素濃度が高い疑いがあるが、命に別条はない。母親もけがはなかった。

 現場付近の川幅は広いところで50~60メートルあり、母子がいた場所は身長約170センチの署員の足が届かないほどの深さだったという。