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 9月1日の「防災の日」を前に、那須塩原市東小屋の「パン・アキモト」で防災備蓄用の缶詰パンの製造作業が繁忙期を迎えている。

ラベルを貼って並べられる缶詰パン=28日午前10時20分、那須塩原市東小屋(超広角レンズ使用)
ラベルを貼って並べられる缶詰パン=28日午前10時20分、那須塩原市東小屋(超広角レンズ使用)

 同社は1995年の阪神淡路大震災で、被災地に届けたパンのほとんどが傷んでしまったことを機に「長期保存できるおいしい缶パン」の開発に着手。素材や製造手法などの試行錯誤を重ね、国内外の被災地へ届けてきた。

箱詰めされる缶詰パン=28日午後10時25分、那須塩原市東小屋
箱詰めされる缶詰パン=28日午後10時25分、那須塩原市東小屋

 この日は従業員たちが一部の工程を手作業で行いながら、約1万個の缶詰パンを製造。殺菌と焼成を同時に行うためにパンを缶ごと焼き上げ、一つ一つ丁寧に検品、箱詰めしていった。製造された缶詰パンは全国に出荷される。

缶詰パンを検品する従業員=28日午前10時20分、那須塩原市東小屋(超広角レンズ使用)
缶詰パンを検品する従業員=28日午前10時20分、那須塩原市東小屋(超広角レンズ使用)

 防災月間の9月のほか、東日本大震災が発生した3月にも注文が増えるという。秋元義彦(あきもとよしひこ)会長(72)は「食べ物は生きていく上で欠かせない。いつ来るか分からない災害に賢く備えてもらえたら」と話した。

(広瀬華)