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 下野新聞社杯第56回県学童軟式野球大会最終日は31日、宇都宮市のエイジェックスタジアムで決勝が行われ、阿久津スポーツ(高根沢)が6-5で共英JBC(那須塩原)を破り、24年ぶり2度目の優勝を果たした。

阿久津スポーツの小林監督
阿久津スポーツの小林監督

 三塁ベンチ前で94キロの巨漢が3度宙に舞った。「やはり決勝は(雰囲気が)違った。苦しんだだけ、うれしさが倍増しますね」と真っ黒く日焼けした顔から白い歯をのぞかせた。

 監督就任5年目。学童から大学まで捕手一筋。作新学院高では2年秋から正捕手となり、甲子園出場はかなわなかったが、関東大会に出場した。東京経大でもマスクをかぶり「キャッチャー出身ですから目指すは守りの野球」と言い切る。

 決勝は一回に4点を献上し「正直びっくりした」と振り返るが、ベンチでは「焦るな。ランナーをためろ。チャンスは必ずくる。引きつけて打て」とナインを励まし続けた。

 昨年の同大会は2回戦で植野クラブ(佐野)に1―7で完敗。メンバー7人を残してチームづくりが始まった。守備重視の練習で、この大会で堅守をみせた高橋伸、二ノ宮直之(みやなおゆき)、湯浅朝陽の内野陣をつくり上げた。「自信を持って、失敗を恐れるな」が口癖だ。

 「練習は厳しく、試合は楽しく。野球を通じての人間形成に力をいれたい」と口元を引き締める。

 高根沢町に両親、妻、子ども4人の8人暮らし。会社員。40歳。

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