29周年を迎えたホフディランのワタナベイビーさん(左端)と小宮山雄飛さん(左から3人目)。「カルテット」で昼の部に臨む(提供写真)

 演奏するホフディランの2人。後方はバックバンド「BEST3」のメンバー(提供写真)

 田部井美奈「光と図形と、その周辺」(2025)(提供写真)

 巡回展「Detour」の展示風景。手前は、ノートにカラフルな装飾を施したパスカル・マルティーヌ・タヨウ「無数(の人々)」(2011年)=東京・六本木(提供写真)

 渋谷東急フードショー店で限定販売されている「ミックスフルーツ大福」(提供写真)

 29周年を迎えたホフディランのワタナベイビーさん(左端)と小宮山雄飛さん(左から3人目)。「カルテット」で昼の部に臨む(提供写真)  演奏するホフディランの2人。後方はバックバンド「BEST3」のメンバー(提供写真)  田部井美奈「光と図形と、その周辺」(2025)(提供写真)  巡回展「Detour」の展示風景。手前は、ノートにカラフルな装飾を施したパスカル・マルティーヌ・タヨウ「無数(の人々)」(2011年)=東京・六本木(提供写真)  渋谷東急フードショー店で限定販売されている「ミックスフルーツ大福」(提供写真)

 ◎今週の一推しイベント

 【23日(火祝)】

 ▽「ホフディラン at コットンクラブ カルテット×BEST3」(千代田区、昼の部15時半~、夜の部18時半~、事前予約制)

 小宮山雄飛さんとワタナベイビーさんの音楽ユニット「ホフディラン」のデビュー29周年を記念するライブが、丸の内のコットンクラブで開催される。来年の30周年に向けた、昼夜2部構成の特別なイベントとなる。

 大人のためのライブ・レストランで、昼は4人組のユニット「カルテット」としてロックバンドのスタイルでサウンドを届ける。夜はドラムの田中ゲンショウさんら「BEST3」と呼ばれるバックバンドとの5人編成で、代表曲の数々を披露する。

 1994年にワタナベさんが渋谷のライブに出演することになり、面識のない当時大学生の小宮山さんらに声をかけ、急きょバンドを結成。6人編成だったが、2人だけが残り、96年に「スマイル」でデビュー。同曲は俳優の森七菜さんが2020年にカバーし再ブレイクした。CMソングにもなった97年の「恋はいつも幻のように」は今もカラオケで人気だ。

 ワタナベさんは「2人の出会いとデビューまでの流れ、曲のヒットは偶然が重なった。どちらも作詞・作曲をこなしボーカルも担当するスタイルで、互いの良さを引き出してきた」と振り返る。

 ポップスやロックを基盤とした聴きやすいメロディーと歌詞が特徴。90年代に全盛期を迎えた渋谷系音楽の流れをくみ“一番最後の渋谷系”とも呼ばれる。小宮山さんは「僕のホームタウン渋谷の雰囲気が自然に楽曲に表れている。バンド名の基になったボブ・ディランをはじめ、ビートルズや、時に80年代の洋楽のルーツを感じさせるのもホフの音楽の魅力の一つだ」と言う。

 丸の内でのライブは初。「諦めずに常に新しいことに挑戦してきた。僕らの29年の集大成を楽しんでほしい」と2人は話した。

 ○そのほかのお薦めイベント

 【13日(土)】

 ▽「田部井美奈 光と図形と、その周辺」(~10月22日、中央区・ギンザ・グラフィック・ギャラリー、入場無料)

 アートディレクター、グラフィックデザイナーとして活躍する田部井美奈さんのグラフィック最新作と、これまでに手がけた代表的な広告、パッケージ、書籍デザインを一堂に紹介する展覧会が、銀座で開かれている。

 新作18点は、田部井さんが2018年から取り組んでいる「光と図形」シリーズ。アクリル板や鏡、色付けした木片などに光を当てながらカメラで撮影、光の方向によって偶然に表情を変える物質の美を捉えたグラフィック作品を生み出した。田部井さんは「想像を超える瞬間の数々を、レンズを通して発見できた。パソコン上だけでは創作できない、身体感覚を伴う表現手法だ」と話す。

 さまざまなクライアントから依頼を受けた作品も多数紹介。ファッションブランド「Mame Kurogouchi」のショッピングバッグや、東京都美術館開催の「マティス展」(23年)のために制作した図録などを展示した。本の装丁やスイーツの商品パッケージからは、凜とした品格と明るいやさしさが感じられ、彼女の世界観“タベイミナイズム”を堪能できる。

 「クライアントワークとアート制作の双方から影響を受けた、数十年間の活動の変遷を見てほしい。20代の頃の女性的なデザインの幅が広がり、多様なスタイルをつくり出せるようになった。今後も予定調和ではない表現を追求していきたい」

 ▽「Detour Tokyo」(~23日、港区・21_21 DESIGN SIGHT、入場無料)

 作家ヘミングウェーやブルース・チャトウィンも愛用したノートブック「モレスキン」。その財団などが主催する世界巡回展「Detour」が、大阪・関西万博イタリア館での展示を経て、六本木にやってきた。

 アート作品としてのノートを楽しむ展覧会。カメルーンのアーティスト、パスカル・マルティーヌ・タヨウさんをはじめ、建築家の隈研吾さん、写真家の蜷川実花さんら著名なクリエーターたちが寄贈したノートを展示する。東京展には、詩人の吉増剛造さん、美術家の清川あさみさん、彫刻家の中村哲也さんらが新たに参加した。

 個性的な文字やイラストを手描きしたノートは、どれもユニークだ。ページを切り取り大胆に再構築した作品も。それぞれの世界観や創造の思考プロセスを表しつつ、「クリエイティビティは世界を変えられるか?」と共通の問いを投げかけている。

 三宅一生さん創設の「ミヤケ デザイン スタジオ」とモレスキン社が発売予定の新商品「NOTE―A―NOTE」をいち早く作品化したアーティストも。

 モレスキン財団のアダマ・サンネさんは「ノートブックは、誰もが夢や希望を表現し、自分の才能を発見できるプラットフォームだ。そこから社会変革につながるヒントが生まれるかもしれない」と話した。

 ▽「ミックスフルーツ大福」(渋谷区、通年販売)

 覚王山フルーツ大福弁才天が新作「ミックスフルーツ大福」を、渋谷東急フードショー店で限定販売している。

 イチゴやマンゴー、キウイといったさまざまな果物を包み込んだ大福。みずみずしい果実と、やさしい味わいのホイップクリームとオリジナルの白あんのハーモニーが味わえる。渋谷の街にふさわしい、レインボーカラーの水引をあしらったパッケージも注目。「違いを包み込み、共に楽しむ」という思いを込めたという。