いろは坂の紅葉シーズンの渋滞対策として、栃木県は3連休となる11月1~3日、明智平県営駐車場を閉鎖する初の社会実験を行う。同駐車場が上り専用である第2いろは坂の渋滞の起点とみられ、閉鎖してスムーズな走行を確保するのが狙い。効果次第では、春の大型連休での実施も検討する。
ヘアピンカーブの先にある同駐車場の手前右側には、明智平ロープウェイがある。周辺は春秋の行楽シーズンになると、それぞれに入ろうとする車と直進車が混在し、激しい渋滞が発生する一因となっている。渋滞は観光地としてのイメージ低下にもつながるため、直進車線を確保することで渋滞緩和を目指す。
閉鎖は3連休前日の10月31日午後5時から連休明けの11月4日午前9時まで。県の担当者は「これまで日にちや時間をずらした分散利用をアナウンスしてきたが、どうしても集中してしまうため、試行的に実施する」と説明した。閉鎖に先立ち、駐車場手前の路面に左車線は中禅寺湖方面への直進、右車線はロープウェイへの右折を誘導する標示を増やす。
閉鎖に伴い同駐車場内の公衆トイレも使えなくなる。県は通行者に対し、いろは坂より手前の公衆トイレなどの利用を呼びかけている。