野球独立リーグの日本一を決めるグランドチャンピオンシップ(GCS)は27日、小山運動公園野球場で準決勝2試合を行い、開催地枠で出場したルートインBCリーグの栃木ゴールデンブレーブス(GB)は同リーグ優勝の群馬に4-2で逆転勝ちし、2年連続の決勝進出を決めた。
栃木GBは一回、1死一、二塁から適時打を浴びて先制を許したが、直後に三方陽登(みかたはると)の右前打で同点。四回に三塁手星哉(せいや)の失策で追加点を献上し、1-2で迎えた七回2死二、三塁、三方が逆転の3点本塁打を放って試合を決めた。試合は大会規定により八回で終了した。
決勝は28日正午から、真岡ハイトラ運動公園市民球場で行われ、栃木GBは四国アイランドリーグ王者の愛媛と対戦する。
■BCリーグ王者に雪辱 七回、三方が逆転弾
劇的な逆転勝利だった。劣勢をはね返し、2年連続の決勝進出を決めた栃木GB。山下徳人(やましたのりひと)監督は「我慢すれば必ずチャンスが来る。終盤の得点は見事だった」と声を弾ませた。
リーグ戦で12ゲーム差をつけられたが、直接対決は6勝8敗。相手先発投手とは2勝2敗で「勝敗は五分。群馬にとって自分たちは嫌な相手」(山下監督)と見ていた。この日は序盤から得点圏に走者を置きながらもあと一本が出ず、主導権は群馬にあった。
1-2で迎えた七回、相手先発投手が降板すると潮目が変わる。これまでの重苦しい空気を変えたのは4番の三方陽登(みかたはると)だ。
2死二、三塁で「まずは同点。ホームランは意識しなかった。余計なことを考えずに打席へ入ったのが良かった」と真ん中に入った変化球を左翼席へ放り込んだ。「最高の結果。ファンの声援が力になった」とダイヤモンド上で何度も拳を握った。
三方はこの日全打点を挙げたが、指揮官は「投手陣の踏ん張りがあってこそ」とチーム全員での勝利を強調。この日も小刻みな継投で2失点に抑えた。
頂点まであと1勝。決勝も総力戦で臨み、地元ファンの前で悲願の日本一をつかみ取る。
栃木GB・堀越歩夢(ほりこしあゆむ)
(六回1死満塁で登板し無失点に抑える)「劣勢の場面で球場の雰囲気を変えるのが自分の役目。ストライクゾーンの出し入れがうまくいき、強い気持ちで投げることができた」
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