「2025かぬま里山わいん収穫祭 ワインフェスティバル」のフライヤーデザイン

かぬま里山わいんのワイナリーで昨年開催された収穫祭の様子

「2025かぬま里山わいん収穫祭 ワインフェスティバル」のフライヤーデザイン かぬま里山わいんのワイナリーで昨年開催された収穫祭の様子

 「かぬま里山わいん」を醸造する宇賀神緑販(鹿沼市下奈良部町)は11月8、9日、ワイナリーの農場で「2025かぬま里山わいん収穫祭 ワインフェスティバル」を開催する。両日とも午前10時~午後3時。

 収穫祭は5回目。今年採れたての自社農場産ブドウ「キャンベルアーリー」を100%使用し、この収穫祭のために特別に醸造した赤ワインの「フレッシュ生ワイン」を味わえる。収穫祭当日に最も飲み頃となるよう、仕込み日や温度管理を計算して造られる。入場無料。飲酒は20歳以上限定。ドライバーには提供しない。

 生ワインは、1杯120ミリリットルで700円

 ジュースは180ミリリットルで500円。

 生ワインは初回のみクリスタルグラスが付いている。そのグラスを使用して他の収穫年に仕込んだヴィンテージワインも有料で楽しめる。

 (問)宇賀神緑販かぬま里山わいん0289・75・3266。mailはsatoyama@bc9.jp

 ワイナリーによると、今年(2025年)は、ブドウの木の植え替えに伴う畑の整備を行ったため、収量は例年より減少した。しかしマネージャーの勝沼智也(かつぬま・ともや)さんは「雨が少なかった影響で糖度が高くなっている。また、今年から収穫が始まった『ヤマソービニヨン』の出来がとても良好で、糖度、色づきともに素晴らしい仕上がりとなった」と報告している。

 勝沼さんは「ブドウの品種ごとの個性を大切にしながら、誰もが楽しめるような、やさしい味わいのワイン造りに励んでいきたいと考えている」と語る。その上で「収穫祭はリピーターの方が多くなったと感じています。“驚き”と“おいしさ”が混じった笑顔が見られるのを心から楽しみにしています」と来場を呼び掛けている。

 ◇出店するキッチンカーは次の通り。

【8、9両日】

・CrapeStella(クレープ)

・ほっとまん企画(生ハム)

【8日のみ】

・こじはん(軽食)

・つ串んぼ(串焼き)

【9日のみ】

・cica(イタリアン)

 ◇演奏と踊りは次の通り(午前の部は10時30分~正午、午後の部は0時30分~2時)

【8日】

・palupalu(フラダンス)午前の部と午後の部

【9日】

・BOND’S 絆(ケーナアンサンブル)午前の部

・栃木チェロ協会(チェロ合奏)午後の部

 【かぬま里山わいん収穫祭で提供になるフレッシュ生ワインについて】

 通常、ボトルで販売されるワインは、保存性を高めるために数カ月間かけて「澱(おり)引き」や「澱下げ」、そして数回の「濾(ろ)過」を経てからボトルに充填される。一方、収穫祭のフレッシュ生ワインは、仕込み日からわずか10日ほどでグラス販売される。赤ちゃんのように非常に繊細で、賞味期限が短く、常温では数時間で味わいが変化するという。

 「生ワイン」について明確な定義はないが、一般的には「無濾過」「非加熱処理」のワインを指す。かぬま里山わいん(委託醸造品は除く)は「濾過」を行うが、日本酒で行われる「火入れ」などは行わない。

 当日提供のフレッシュ生ワインは、搾汁の際に目の細かい袋を使用することで、皮や種子、粗い不純物を取り除いている。通常、澱引きや濾過で不純物や酵母の残渣(ざんさ)は除去されるが、フレッシュ生ワインではこれらの工程を行っていない。

 そのため、目に見えないような不純物が残り、グラスに注いでしばらくすると沈殿する。この不純物に含まれるうまみ成分こそがフレッシュ生ワインの魅力であり、収穫祭の日にしか味わえない希少価値となっているという。