9月に行われた第36回くずう原人まつり(佐野市提供)

 旧葛生町(現佐野市)で見つかった化石骨が2001年7月、原人でなかったことが科学的に判明し、間もなく四半世紀を迎える。一方で原人を冠した「くずう原人まつり」は佐野三大祭りの一つとして定着し、先月には36回目が開かれた。地域の思いはなぜ変わらないのか-。その心の内をのぞいた。

 1950~51年に見つかった化石骨は、30万年以上前の旧石器時代の原人の骨、いわゆる「葛生原人」と期待されたが、国立科学博物館の年代測定などで、15世紀前後の人骨であることが判明した。