帝国ホテルが運営するオンラインモール「ANoTHER IMPERIAL HOTEL」で購入できる、東京・日本橋の「榛原」のぽち袋(上)、愛媛県八幡浜市のマーマレード「オランジュルクラ」(提供写真)

 オンラインモールの期間限定実店舗。地域の名産品に触れながらサイトで注文ができる=帝国ホテル東京

 パンテールのブローチ((C)Cartier)(提供写真)

 「ジョルジオ アルマーニ」のアーカイブコレクションを展示する特別展の会場=東京・銀座(提供写真)

 クリスマスイブまでの24日間、ショコラを楽しめる「ピエール マルコリーニ」のアドベントカレンダー(提供写真)

 帝国ホテルが運営するオンラインモール「ANoTHER IMPERIAL HOTEL」で購入できる、東京・日本橋の「榛原」のぽち袋(上)、愛媛県八幡浜市のマーマレード「オランジュルクラ」(提供写真)  オンラインモールの期間限定実店舗。地域の名産品に触れながらサイトで注文ができる=帝国ホテル東京  パンテールのブローチ((C)Cartier)(提供写真)  「ジョルジオ アルマーニ」のアーカイブコレクションを展示する特別展の会場=東京・銀座(提供写真)  クリスマスイブまでの24日間、ショコラを楽しめる「ピエール マルコリーニ」のアドベントカレンダー(提供写真)

 ◎今週の一推しイベント

 【4日(火)】

 ▽「帝国ホテルのオンラインモールを実店舗で体験」(~5日、千代田区)

 帝国ホテルが運営するオンラインモール「ANoTHER IMPERIAL HOTEL」のオープン1周年を記念する2日間の期間限定店舗が、帝国ホテル東京(内幸町)のホテルショップ内「ガルガンチュワ サロン」で開かれる。

 オンラインモールは地域共創を目指す取り組みの一環で、目利きのスタッフが日本各地を訪ね歩いて見つけた食品、飲料、工芸品など、多岐にわたる商品約170点をラインアップ。限定店舗では、愛媛県八幡浜市のかんきつで作ったマーマレード、上高地帝国ホテル料理長監修のオリジナル七味唐辛子などの人気商品を厳選してそろえる。

 EC事業部長の惣田新一さんは「開業135年の歴史の中で培った全国の生産者とのつながりを背景に、地域の文化や伝統を元気にするのは使命の一つ。各地の商品を特徴づけるストーリーや、人に贈りたくなる意匠・デザインも積極的に発信したい」と話す。

 大分の老舗菓子店「後藤製菓」の創業100周年を記念した臼杵せんべいはオンラインで評判に。「名産のショウガを使い、時代に合わせ小ぶりなサイズで軽やかな食感。パッケージにもこだわり、地元のデザイナーが現代的な箱を制作してリブランドを図った。伝統と革新をアレンジする才能にあふれた若いアーティストや職人が各地に大勢いる」。誰もが知るホテルブランドのオンラインモールで、そんな“美的センス”も掘り起こしていきたいという。

 今回のイベントでは、銀座の名店「空也」5代目・山口彦之さんのもなかにホテル総料理長・杉本雄さんの感覚を取り入れた和洋折衷スイーツや、日本橋の老舗和紙舗「榛原」のぽち袋も登場。「東京も地域の一つ。その歴史と伝統を尊重しつつ改革する試みを、オンラインと実店舗販売の双方で展開していきたい」と惣田さんは話した。

 ○そのほかのお薦めイベント

 【1日(土)】

 ▽「INTO THE WILD」(~3日、中央区、事前予約制、入場無料)

 フランスを代表する宝飾ブランド「カルティエ」が、メゾンを象徴する意匠「パンテール」の精神を紹介するポップアップを、銀座で開催している。

 9月に銀座4丁目にアジア最大のブティックをオープン後、2丁目の店舗を「メゾン ドゥ パンテール」として、ブランドの世界観を表現する施設に変えた。それに伴う初のイベント。ヒョウ(パンテール)をモチーフにした野性美と強さにあふれた宝飾品の裏側に流れるストーリーを、動画や写真、また作品の展示で伝えている。

 パンテールをメゾンの象徴に昇華させたのは、1930年代から約40年にわたりクリエーティブ・ディレクターを務めた女性ジャンヌ・トゥーサンだ。第1次世界大戦勃発前後に、3代目当主ルイ・カルティエと出会い、その独創性を評価されジュエリー制作の統括責任者となった。この時代に女性が働き、高い地位に就くことは珍しく、「ラ パンテール」として社交界でも知られた。

 トゥーサンとメゾンの歴史をひもとく動画を上映し、彼女の肖像写真も展示。シルクのゆったりしたチャイニーズパンツに赤いタタールブーツを身に着けた姿から、ヒョウのようなしなやかさと、鋼の意志が感じられる。現代までのパンテール宝飾全てに、人を引きつけるキャラクターが表れている。

 トゥーサンの精神を今日に受け継ぐ商品を職人たちが製作する過程を映した動画も上映。デザイナーや彫刻職人、ジュエリー職人や宝石鑑定家たちの技巧は気が遠くなるほどの繊細さに満ちている。

 ヒョウのブローチやリング、ネックレスの輝きの源となった女性の姿、その意思を未来へとつなごうとする、メゾンのたゆまぬ努力を体感できる場所となる。

 ▽「特別展 アルマーニ/アルキビオ」(~16日、中央区・アルマーニ/銀座タワー、入場無料)

 イタリアを象徴するファッションブランド「ジョルジオ アルマーニ」のアーカイブコレクションを展示する特別展が、銀座で開催されている。

 ことし創立50周年を迎えたアルマーニは、過去に発表した衣装やアクセサリー、オリジナルのスケッチや写真を収めたデジタルアーカイブを立ち上げた。9月に死去したジョルジオ・アルマーニさんの芸術性を、未来に継承するのが目的だ。

 本展ではアーカイブから厳選した約30点を展示。「色」「フォルム」「素材」の三つの要素を軸に、1990年代から2000年代初期の作品を中心に紹介した。代表的なグレージュカラーの濃淡や、違う素材を重ね合わせて生まれる衣服の表情の数々に触れられる。

 常に進化を追求してきたアルマーニさんの息づかいを、間近に感じられる展覧会だ。デジタルアーカイブは誰でもアクセス可能。

 ▽「ピエール マルコリーニ 2025年クリスマスコレクション」(中央区ほか)

 ベルギーのチョコレートブランド「ピエール・マルコリーニ」がクリスマスに向けたコレクションの販売を、銀座本店はじめ全国の店舗で開始している。

 注目は、クリスマスまでの7日間、箱についた小窓を毎日一つずつ開けて人気ショコラを味わうアドベントカレンダー仕様の「カウントダウン ノエル 2025」。アールデコ誕生100周年に着想を得たデザインで、青とゴールドが基調の箱に幾何学的な模様を施した。

 クリスマスイブまでの24日間、ショコラを楽しめるアドベントカレンダーも(要予約、オンライン予約も可、受け渡しは27日から)。花火やクリスマスツリーをアールデコのデザインで表現したパッケージが、ホリデーシーズンを感じさせる。