俳優の板垣李光人が作、絵を担当した初の絵本「ボクのいろ」(Gakken、1650円)の出版を記念して、東京都内で読み聞かせイベントを開いた。開始前にあった取材会でも、報道陣を前に落ち着いた声で朗読を披露。「子どもならともかく、大人に本を読み聞かせる経験は後にも先にもないと思う」と笑った。
全身真っ白で「自分の色がない」ことに悩む主人公ヌルが、大好きな花を育てる中で自分らしさを見いだす物語。「周りと違う自分」にコンプレックスを抱える人への思いを込めた。「好きなことを通じて得た経験が、ありのままの自分を愛することにつながっていく」とエールを送った。
制作過程では、似た構図の絵ばかりにならないよう「バリエーションを出す」ことを心がけた。苦労の一方で「(描き方の)新しい引き出しを探すのが楽しかった」と振り返る。
板垣自身の「色」を問われると「黒」と回答。俳優として「どんな色にも染まる」白ではなく「自分の色は変えないまま、光の当たり方や素材によって表情が変わって見えるタイプじゃないか」と自己分析した。
現在、NHK連続テレビ小説「ばけばけ」に出演中。共演者で、子育て中でもある北川景子に、完成した絵本をプレゼントしたという。劇中で北川が板垣の母親を演じていることから「今度、僕も読み聞かせしてもらおうかな」と、甘え上手な一面も見せた。
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