J3首位の栃木シティは23日のリーグ第37節で長野に2ー0で勝利し、2位以上を確定させてJ2自動昇格を決めました。シティの戦いを間近で見てきた下野新聞社運動部の内藤大地記者に、シティの強さの理由やチームのキーマン、J2への展望などを聞きました。
-まず、栃木シティのサッカーについて教えてください。
内藤 「アタッキングフットボール」という言葉がよく使われています。攻守でアグレッシブに、自分たちが主導権を握るサッカーを理想に掲げています。今矢直城監督は(オーストラリア国籍の)アンジェ・ポステコグルー氏が横浜F・マリノス監督だったころに通訳を務めていたのですが、ポステコグルー氏も「アタッキングフットボール」という言葉を使っていました。
-具体的な戦術面はどうでしょうか。
内藤 前線から積極的にボールを奪いに行くハイプレスが徹底されています。ただ、(ポステコグルー氏が監督を務めていた時代の)マリノスと違い、パスをつなぐことにこだわりは見えません。前のスペースにボールを蹴り込んで、FW田中パウロ淳一やFWバスケス・バイロン、FWピーター・ウタカといった強力攻撃陣にスペースと時間を与えて相手を崩すサッカーをやっています。
-球際のデュエルを重視している印象もあります。
内藤 そこは出場する全員が高いレベルで求められています。選手たちは常々、「球際で負けているとシティでは試合に出られない」と言っていますね。
-J3初年度で一気にJ2昇格を決めました。強さの理由をどのように見ていますか。
内藤 戦い方がはっきり明確なのが大きいと思います。今矢監督は今月でチームを率いて丸4年となるので、在籍期間が長い選手はシーズン序盤から監督が求めるサッカーを共有できていた印象です。シーズン前半には「自分たちの戦い方が研究されていない。相手が慣れていないうちに勝ち点を稼ぎたい」という言葉をよく耳にしました。シティのハイプレスに相手チームが面食らっていた部分は確かにあったと思います。
-夏場の一時期は失速したものの、終盤は順調に勝ち点を伸ばした印象です。
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