» 動画ページへ

 建設が進む鹿沼市上南摩町の南摩ダムで、水をためる試験湛水の開始から1年が経過した。18日現在、周囲の山肌が色づき、水をたたえ始めたダム湖とともに新たな景観を生み出している。

湛水開始から1年が経ち、水をたたえる南摩ダム=18日午前11時55分、鹿沼市上南摩町、ドローンから
湛水開始から1年が経ち、水をたたえる南摩ダム=18日午前11時55分、鹿沼市上南摩町、ドローンから

 南摩ダムは高さ86・5メートル、総貯水容量5100万立方メートル。2020年12月に着工したダム本体は今年8月に完成した。現在は黒川、大芦川と同ダムをつないで導水・送水する施設や、ダム下流の発電所と揚水機場の建設などが進み、27年度運用開始へ工事は大詰めを迎えている。

湛水開始から1年が経ち、水をたたえる南摩ダム
湛水開始から1年が経ち、水をたたえる南摩ダム

 試験湛水は今月8日、開始から1年を迎えた。水資源機構思川開発建設所によると現在の水位は約33メートル、総貯水量の約2%という。

南摩ダム下流で建設が進む揚水機場や水力発電設備
南摩ダム下流で建設が進む揚水機場や水力発電設備

 貯水後、初の紅葉時季を迎え、周辺道路に見物客が訪れているが駐車場はない。休日は管理棟駐車場が開放されて見学可能となっており、同機構渡良瀬川ダム総合管理所の岩原典和(いわはらのりかず)副所長(57)は「展望デッキのタッチパネルで工事経過も紹介している。ぜひ週末に足を運んでほしい」と話した。

湛水開始から1年が経ち、水をたたえる南摩ダム。手前はダム堤体
湛水開始から1年が経ち、水をたたえる南摩ダム。手前はダム堤体
常時満水位を超えた際に水が流れ出る「洪水吐き」
常時満水位を超えた際に水が流れ出る「洪水吐き」

(文・写真 永嶌理絵なが(しまりえ))