冬の足音が近づく中、栃木県内ではクマの目撃情報が依然として続いている。下野新聞社がクマに関するアンケートを実施したところ、多くの人がクマに恐怖を感じ、実際に遭遇したという回答もあった。一方で、遭遇してしまった場合の望ましい対処方法を誤って認識している人もいた。アンケート結果と環境省の見解から、クマへの向き合い方を探る。
アンケートは11月6〜17日、下野新聞のLINE公式アカウント「とちぽ」で実施した。10代以下〜70代以上の1217人が回答し、うち98%は栃木県内在住だった。
全国でクマ出没が報じられる中、日常生活でどのくらい怖さを感じているか聞いたところ、「とても怖い」が40・8%、「怖い」が42・9%で、合わせて8割超が恐怖を覚えていた。「とても怖い」「怖い」の合計は、年代別で20代以下が93・3%と最も高く、60代の86・4%、70代以上86・2%と続いた。特に若年層と高齢者が脅威を感じているようだ。
クマもしくはクマの痕跡に遭遇したことが「ある」と答えた人は全体の9・1%に上った。「ない」は90・9%だった。
■その対策、適切?
山などクマが出没しそうな場所へ行く際の対策(複数回答)は、「複数人で行動する」(41・9%)、「熊鈴やラジオを携帯する」(37・2%)、「早朝や夕方の行動を避ける」(22・6%)などが挙がった。いずれも栃木県自然環境課が対策として呼びかけており、実践している人が多いことがうかがえる。
もしクマに遭遇した場合に最も適切だと思う行動を選択肢の中から一つ回答してもらったところ、「静かに後ずさりして離れる」が67・1%で約3分の2と圧倒的に多かった。次いで「熊撃退スプレーを使う」が13・7%、「大声を出す・音を立てる」が3・3%、「死んだふりをする」1・5%、「走って逃げる」1・3%だった。「わからない」も13・1%いた。
■環境省のマニュアルは
これらの対処法について、環境省の「クマ類の出没対応マニュアル」で確認した。
マニュアルによると、
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