児童相談所(児相)や市町と連携して育児に悩む親や子を支える児童家庭支援センター(児家セン)に寄せられた相談件数が、開設した2015年度以降10年間で延べ4万2128件に上ることが3日までに、分かった。このうち20年度以降の最近5年で6割以上を占めるなど高止まりが続いている。県内に児家センは2カ所あるが近隣県よりも少なく、対応体制の強化を望む関係者からは増設を望む声が上がる。

 県内で児家センは15年4月、県の委託で児童福祉施設養徳園(さくら市)が「ちゅうりっぷ」、済生会宇都宮乳児院が「にこにこ広場」をそれぞれ開設した。

 初年度の相談件数はちゅうりっぷ703件、にこにこ広場805件。以来増加が続き、20年度以降は3年連続で2施設合わせて5千件を超えた。

 増加の一因として、にこにこ広場では相談内容の広がりがあるという。