リフォームの目的 節約1位は島根県・岡山県・熊本県、快適性1位は岡山県 県民性と合わせて解説
2025年12月17日
株式会社エディオン
<47都道府県のリフォーム経験者4,700人に、過去5年間のリフォーム実態を一斉調査>
今年やったリフォームから2025年を振り返り、来年やりたいリフォームで2026年を占う!
エディオン「第1回 全国リフォームトレンド調査」
2025年のキーワードは、家計×異常気象×健康×犯罪から家と家族を守る「まもリフォーム」
キッチン男子急増中!?来年やりたいリフォーム1位は夫婦ともに「キッチンまわり」
リフォームの目的 節約1位は島根県・岡山県・熊本県、快適性1位は岡山県
全国で約1,200店の家電量販店を運営する家電とリフォームのエディオンは、直近5年間でリフォーム経験がある全国4,700人を対象にリフォームに関する調査を行い、「第1回 全国リフォームトレンド調査」として発表します。
リフォーム全国ランキング 場所編
今回の調査は直近5年間にリフォームを行った人が対象ですが、各都道府県別に100人すつ計4,700人を対象としています。調査結果からエリア別、都道府県別のランキングを発表します。
■トイレのリフォーム率が高い「石川県」「長野県」
■キッチン、ユニットバスまわり、洗面所と水回りにこだわりが強い「滋賀県」
直近5年間でリフォームした場所は「トイレ」(46.0%)、「キッチンまわり」(31.1%)、「外壁の張り替え・塗装」(29.2%)、「ユニットバスまわり」(27.9%)、「洗面所」(26.3%)の順ですが、都道府県別TOP10が[図12]です。
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<県民博士(リサーチプロデューサー)木原誠太郎さんによる考察>
リフォーム場所ランキングに見る県民性との関係
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リフォームに多い水回りから県民性が見て取れます。岡山県は川が多く、水害経験から住環境への意識も高いことから、水回りのリフォーム率の高さにつながっています。豪雪・湿気・地震など自然条件が厳しい石川県は、慎重で堅実な安全志向タイプが多く、地震経験もあり「お金がかかっても今後の安心・安全を優先して設備を更新する」という心理が強く出ています。堅実で計画的、家族思いな滋賀県民は水まわりのリフォームの上位県。持ち家・戸建て比率が高く長く住むマイホーム志向が強いため、長期的目線で水まわりに投資する人が多く見られます。琵琶湖があることで「水」に敏感で、「長く住む家だからこそ、水まわりから賢く整える」堅実でロジカルな県民性が反映されているようです。
また、ランキングからは「暮らしの動線」+「食文化」+「地形・気候」の傾向も読み取れます。キッチンまわりは滋賀県、奈良県、新潟県、愛知県など家族の“司令塔”を重視する県が上位、これらの県は自宅で家族と食事をする回数が多く、「家の食卓」を大事にします。例えば、愛知県は味噌文化・喫茶文化など“食”に対するこだわりが強く、新潟県は米どころで日本海の魚介・地酒など「家でおいしいものを食べる幸福感」が大きい。県民性から見ると、家事動線・収納効率を徹底的に最適化したいという論理性と、家族の健康を食から守りたいやさしさタイプが多く、「キッチンを家族の司令塔としてアップデートしたい」と望まれるようです。
ユニットバスまわりは滋賀県の他大阪府、高知県、鹿児島県が上位で、これらの府県は夏の暑さや湿気が強く、台風や豪雨が多く激しい気候。なので古くから温泉・お風呂文化、癒やし文化が根付き、「一日の疲れを癒やすバスタイムこそ自分や家族へのご褒美」と考える人が多いようです。
洗面所は地域における寒暖差、朝のタイパや美容意識が出る場所です。寒さが厳しい北海道は洗面所の断熱・ 暖房が健康に直結。香川県は美容・身だしなみ意識が高く、「朝の支度環境」を重視する人が多く見られます。 両県ともタイパ重視が多く、「朝の準備をいかに快適&効率的にするか」「鏡の前に立ったときの気分を上げるか」が重要とされ、洗面所のリフォームを重視していると考えられます。
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リフォーム全国ランキング 理由編
■古くなってリフォームする「三重県」「兵庫県」
■住まいの快適性のためにリフォームする「岡山県」「山形県」「長野県」
2021年〜2025年の5年間にリフォームした理由(図2参照)別に都道府県をランキングすると、「設備が古くなったり故障したため」(全国平均67.4%)にリフォームした人が多いのは、「三重県」「兵庫県」(同率76.0%)、「青森県」(75.0%)。「暑さ・寒さ・湿気など住まいの快適性を高めるため」(全国平均18.7%)は、「岡山県」(29.0%)、「山形県」「長野県」(同率26.0%)、「節電・省エネにより光熱費を抑えるため」(全国平均13.1%)は、「島根県」「岡山県」「熊本県」(同率21.0%)に多くなっています。「断熱・換気・空気環境など健康を意識した住まいにしたいから」(全国平均10.7%)は、「新潟県」(20.0%)、「富山県」「奈良県」(同率17.0%)、「耐震性・安全性・防犯性を高めるため」(全国平均7.8%)は、「福井県」(12.0%)、「群馬県」「富山県」「石川県」「大阪府」(同率11.0%)に多くなっています[図13]。
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リフォーム全国ランキング 費用編
■5年間のポイントリフォーム費用TOP3 「富山県」「福岡県」「長野県」
直近5年間のリフォーム費用を都道府県別に見ると、ポイントリフォームは「富山県」(378.6万円)、「福岡県」(341.6万円)の順、2025年の1年間のポイントリフォームは「奈良県」 (351.3万円)、「福岡県」(248.1万円)、「神奈川県」(246.4万円)の順、2026年のポイントリフォーム予算は「広島県」(193.4万円)、「石川県」(193.3万円)、「富山県」(192.2万円)の順でした[図14]。
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住まいに対する文化の違いとリフォーム費用
県民博士(リサーチプロデューサー)木原誠太郎さんによる考察
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豪雪など自然条件が厳しい富山県、福井県、石川県は、持ち家率が高く、壊れたら住み替えるより「しっかり直して長く住む」文化が根付いています。モノを大切にし手入れを怠らず、さらに耐震・断熱・メンテナンスにかかるコストを冷静に比較して判断する “守りの投資家”が多い。これらの傾向から、「命と資産を守るための必要投資にしっかりお金をかける」ことにつながり、リフォーム費用にコストをかけるのでしょう。
石川県・富山県は地震の影響も大きく、構造・外装の強化や設備更新に前向きな意欲が高まっているようです。
福岡県は九州の中枢都市で所得水準も高く、台風や豪雨リスクもある地域です。家族にやさしく明るい 県民性で、「家族の暮らしを守るために家をアップデートする」という前向き投資が出やすい傾向があります。
同じく豪雨・土砂災害リスクが高い広島県は、ここ数年の災害経験から「構造・外まわりの強化」にお金をかけたい という意識が高く、予算上位にランクインしていると考えられます。
リフォーム全国ランキング 2026年リフォームしたい場所編
■2026年、キッチンまわりをリフォームしたい「和歌山県」「大分県」「愛媛県」
■壁紙・クロスの張り替えをしたい「福岡県」「奈良県」「千葉県」
2026年にリフォームしたい場所(図3参照)別に都道府県をランキングすると、「キッチンまわり」(全国平均25.6%)をリフォームしたい人は「和歌山県」(38.6%)、「大分県」(36.4%)、「愛媛県」(35.4%)に多く、「壁紙・クロスの張り替え」(全国平均21.2%)は、「福岡県」(36.5%)、「奈良県」(32.1%)「千葉県」(30.8%)の順、「ユニットバスまわり」(全国平均20.0%)は、「滋賀県」(30.6%)、「宮城県」(29.8%)、「富山県」(29.5%)に多くなっています。
「外壁の張り替え・塗装」(全国平均19.7%)は、「鹿児島県」(36.0%)、「高知県」(34.8%)、「千葉県」(28.2%)の順に、二重サッシ、断熱窓、内窓など「サッシ・窓の交換」(全国平均17.4%)は、「福岡県」(30.8%)、「島根県」(28.8%)、「和歌山県」(27.3%)の順となりました[図15]。
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リフォーム全国ランキング 2026年リフォーム理由編
■2026年のリフォーム理由から県民性が見え隠れ…
2026年にリフォームしたい理由別に上位県を見たのが[図16]です。
ここから県民性を導くと、熊本県民は耐震性や防犯性も考慮しつつスッキリした空間づくりで住まいの快適性を高め、健康増進と同時に省エネやコスト意識も高いしっかりさん。香川県民は老朽化がきっかけのリフォームでも、住まいの快適性を高めたいアップサイクリスト、そんな側面が見えてきました。
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リフォーム理由と県民性 県民博士(リサーチプロデューサー)木原誠太郎さんによる考察
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同じ“古くなった家”でも、県民性によって“どう良くするか”の方向性が違うことが、わかりやすく示される結果となりました。
熊本県民は、きっちりして論理性があり家族思いで、バランスの良いタイプが多く、地震・豪雨を経験しているので、住まいへの意識が高いということから、モノを減らして掃除しやすくし、冷暖房効率も上げる“スッキリ快適リフォーム”に向かいやすいと考えられます。
面積が小さい香川県は、都市機能がコンパクトにまとまり生活しやすい環境が魅力です。県民性は自由さと論理 性が高く、リフォームも壊れたから直すだけでなく、壊れたから「より良く・楽しく変える」発想力が高い。老朽化をチャンスに 変える“アップサイクリスト”がピッタリですね。
県民博士・木原誠太郎さんによる、リフォームと県民性
■持ち家率が高い地域は、「家を継ぐ」「家としっかり向き合う」リフォームを重視
全国ランキング全体を見ると、家に対する「距離感」と「役割の捉え方」の違いがはっきり出ています。
北陸・東北内陸・山間部・中部内陸は真面目・忠実タイプが多いエリアです。持ち家率も高く、家を「消費物」ではなく「守るべき資産・継ぐべき場所」と捉えており、リフォーム意欲も金額も高めで、家としっかり向き合う傾向があります。
また、親から子へ「家を継ぐ」文化があり、「自分の代で家を傷ませるわけにはいかない」という責任感もあります。豪雪・台風・豪雨・地震など自然条件が厳しく、家の性能が生活に直結し、手を抜くと痛い目を見る経験も語り継がれています。資産としての「家」だけでなく、このような経験も受け継がれていることから、“必要なところにはちゃんと投資する”傾向が強く、定期的なメンテナンスや計画的なリフォームに前向きです。
■賃貸率が高い都心部は、ライフスタイルに合わせたアップデートのためのリフォーム
一方、大都市や賃貸率が高い地域は、飲食・娯楽・仕事は外で完結できることから、家を「住み替え前提の暫定的な場所」と見る傾向があり、「住み替えによる最適化」に意識が向きがちです。転勤・転居が前提のキャリアパスで、家は寝る・着替えるための拠点という側面が強く、住まいは長く暮らすというよりも、家具・家電の入れ替えや住み替えで対応する傾向があります。
環境に合わせて住まいを変える派が多い都心部では、資産価値とライフスタイルの変化への対応がリフォームの重視点になります。例えば東京都では、マンション・一戸建てともに「資産価値の維持・向上」を意識する層が多く、在宅ワークや共働き、DINKSなど多様なライフスタイルに合わせた“間取り・設備のアップデート型”のリフォームが多くなっています。
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■家電量販店の強みを生かしたリフォームとは…
今回の調査ではリフォームの依頼先として家電量販店が3位でした。家電量販店には「家電+リフォーム+地域データ」を一元管理できる強みがあります。例えば、性格やエリアを入力すると、「あなたの性格とエリアなら、この3か所のリフォームがオススメ」と診断、それに基づいたリフォーム計画を提示してくれるといったシステムの提供も、家電量販店なら実現できそうですね。
また、リフォーム理由で「家事の効率を上げるため」が伸びていますが、タイパ意識は全国的なトレンドです。例えば、キッチンなら食洗機+IH+収納改善をセットにした「キッチンタイパパック」、浴室乾燥機+ランドリースペース+収納をセットにした「洗面・浴室タイパパック」というような提案も可能になるかもしれません。
県民博士(リサーチプロデューサー)木原 誠太郎(きはら せいたろう)さん プロフィール
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電通やミクシィでマーケティングを担当し、様々な企業のコンサルティングに関わる。
2013年「ディグラム・ラボ」を設立。現在は、心理学×統計学で人間の本質を分析し、カウンセリングする「ディグラム」の研究を 進める。京都芸術大学客員教授。最新著書は『新ディグラム性格診断 9タイプが解き明かすあなたの真実』(プレシデント社)。「スター★性格診断SHOW」(TBS系)、「ホンマでっか!?TV」(フジテレビ系列)、「オイコノミア」(NHK)、「有吉ゼミ」 (日本テレビ系列)、「かまいたちの机上の空論城」(関西テレビ)などテレビ出演多数。
●ディグラム・ラボ https://digram-shindan.com
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「第1回全国リフォームトレンド調査」 47都道府県でリフォーム意識調査を実施し県民博士の考察とともに紹介
株式会社エディオン
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