約800例を対象としたVARIPUREスタディにおいて、脳卒中発生0件および99.7%の急性期有効性

2025年12月18日
ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社 メディカル カンパニー

ジョンソン・エンド・ジョンソン、欧州心臓病学会(ESC)2025にて、心房細動向け治療機器VARIPULSE®プラットフォームのリアルワールド研究「SECURE」のサブスタディ「VARIPURE」の結果を発表

約800例を対象としたVARIPUREスタディにおいて、脳卒中発生0件および

99.7%の急性期有効性 i

 

本プレスリリースは、2025年9月2日(米国時間) にJohnson & Johnsonが発表したプレスリリースを翻訳・編集したものです。本資料の正式言語は英語であり、その内容および解釈については英語が優先します。原文(英文)についてはこちらをご参照ください。

 

 不整脈治療のグローバルリーダーであるジョンソン・エンド・ジョンソン メドテックは、VARIPULSE®プラットフォームを用いた心房細動(AF)に対するパルスフィールドアブレーション(PFA)手技を評価したリアルワールド研究「SECURE」のサブスタディである「VARIPURE」の急性期安全性および有効性に関する結果を発表したことをお知らせいたします。本結果はスペイン・マドリードで開催された2025年欧州心臓病学会(ESC)にて報告されました。本解析では、791名の患者を対象に、優れた安全性プロファイル、高い急性期有効性、そして手技効率の向上が示されました。さらに主要有害事象率0.6%、脳卒中の発生0件、急性期肺静脈隔離(PVI)率は99.7%という良好な成績が得られ、またその多くが推奨のワークフローを遵守していたことが確認されました。i

 

 VARIPUREは、リアルワールド研究「SECURE」のサブスタディである、欧州20施設・62名の術者が参加した市販後の多施設共同前向き観察研究です。本研究では、VARIPULSE®プラットフォームを用いた初回心房細動(AF)アブレーションにおける急性期の安全性、有効性、ならびに手技特性を評価しました。i

 VARIPULSE®プラットフォームは、VARIPULSE®カテーテルとTRUPULSE®ジェネレータで構成されており、3次元マッピングシステムCARTO®3とシームレスに連携することで、効率的かつ再現性の高いワークフローを実現します。これにより、AF治療とアウトカムの最適化に寄与します。ii, iii, iv

 

 本研究の発表者であり、ブリュッセル大学病院サンピエールおよびブリュッセル・ハートリズム・マネジメントセンターの不整脈専門医、アレクサンドル・アルモラド医師※¹(Alexandre Almorad, M.D.)は、「主要有害事象率0.6%に加え、脳卒中や冠動脈スパズム、その他のPFA関連の合併症が認められなかったことは、VARIPULSE®プラットフォームの良好な安全性を示しています。

 これらの結果は、約800例という多様なワークフロー下で得られたものであり、本プラットフォームが一貫して適用でき、さまざまな状況に適応し得ることを示しています。急性期PVI率99.7%という成績に加え、多様性に富む手技をシームレスに統合できる点は、持続的な病変形成を可能にし、不整脈専門医がPFAを広く、かつ安全に導入できる自信を裏付けるものです i 」と述べています。

 

 これらの結果の一貫性と規模は、PFAが心房細動(AF)治療における有用な選択肢であることを示しています。

 

 VARIPUREに加えて、ジョンソン・エンド・ジョンソン メドテックは、米国カンザスシティで開催されたカンザスシティ・ハートリズム・シンポジウム(Kansas City HRS)において、当社が支援するリアルワールドデータ登録研究「REAL AFレジストリ」から得られたVARIPULSE®プラットフォームに関する新たなエビデンスも紹介しています。本レジストリは、米国およびカナダの70施設が参加する共同プロジェクトであり、VARIPULSE®プラットフォームを用いた多様なワークフローの下で、200例におよぶさまざまな臨床プロファイルが対象として評価されました。手技の約80%は30mL/分のイリゲーション流量を用いて実施されました。結果として、脳卒中、死亡、デバイス関連の入院はいずれも報告されておらず、デバイスでなく手技に起因する軽微な事象と判断されたイベントが1件認められました。v

 

 ジョンソン・エンド・ジョンソン メドテックのエレクトロフィジオロジー部門 サイエンティフィックアフェアーズ担当バイスプレジデント、ジェニファー・カリン(Jennifer Currin, Ph.D.)は、次のように述べています。

「ジョンソン・エンド・ジョンソン メドテックは、VARIPULSE®のリアルワールドエビデンス基盤を強化することに引き続き取り組み、多様な患者集団における安全性と有効性を示す堅牢な臨床データの創出を進めてまいります。また、日常診療の現場で活躍されている不整脈専門医とのレジストリや共同研究の拡充を通じて、医師が最適な患者アウトカムを実現し、心臓アブレーション治療における新たな標準治療を築くための、確固たる臨床基盤の構築に努めてまいります」

 

 ジョンソン・エンド・ジョンソン メドテックは、VARIPULSE®プラットフォームに関するリアルワールドエビデンスをさらに拡充し、臨床現場との協働を継続し、心房細動治療における患者さん中心のイノベーションを加速してまいります。

 

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【VARIPURE研究について】

VARIPUREは、SECUREのサブスタディとして欧州・中東・アフリカ地域で実施されている、前向き観察型の多施設市販後フォローアップ研究です。本研究は、日常臨床におけるVARIPULSE®プラットフォームを用いたPFA(パルスフィールドアブレーション)の安全性および性能を体系的に評価することを目的としています。本研究では、手技前に患者さんからインフォームドコンセントを取得し、すべての患者さんのデータを電子的に収集することで、後ろ向きデータ収集と比較してより高い科学的信頼性を担保しています。さらに、綿密なモニタリングとデータクリーニングに加え、安全性データの収集およびレビューに対する厳格な監督体制を設けることで、データセットの正確性と一貫性を確保しています。こうした厳格な事前モニタリング体制は、これまでに公開されている多くのPFAレジストリのデータには見られない特徴です。

 

【VARIPULSE®プラットフォームについて】

VARIPULSE®プラットフォームは、ジョンソン・エンド・ジョンソン メドテックが提供するパルスフィールドアブレーション(PFA)システムです。VARIPULSE®カテーテル、TRUPULSE®ジェネレータ、CARTO™ 3マッピングシステム向けVARIPULSE®ソフトウェアで構成される、完全統合型のプラットフォームとなっています。本プラットフォームは現在、米国、欧州、アジア太平洋地域、カナダ、中南米で使用が承認されています。

 

【パルスフィールドアブレーションプラットフォーム 「VARIPULSE® Platform」 製品概要】

 

■アブレーション向け循環器用カテーテル 「VARIPULSE® Catheter」(バリパルス® カテーテル)

先端のサイズ調整が可能であり、3次元マッピングシステムと統合可能なアブレーションカテーテルです。

販売名:VARIPULSEパルスフィールドアブレーションカテーテル

承認番号:30500BZX00294000

 

■経皮心筋焼灼術用電気手術ユニット 「TRUPULSE® Generator」(トゥルパルス® ジェネレータ)

パルスフィールドを作るために超高速パルス電圧を発生させます。

販売名:TRUPULSEジェネレータ

承認番号:30500BZX00295000

 

【ジョンソン・エンド・ジョンソン メドテックにおける循環器領域のソリューションについて】

ジョンソン・エンド・ジョンソンは、世界が直面する広範囲におよぶ複雑な健康課題の解決に取り組んでいます。当社の循環器領域のポートフォリオは、高度なマッピング技術やナビゲーション技術、小型化された先進テクノロジー、精密なアブレーションソリューションを医療従事者の皆様に提供し、心不全、冠動脈疾患、脳卒中、心房細動といったアンメットニーズの大きい疾患領域の治療に貢献しています。当社は、心機能回復、循環機能回復、不整脈治療において世界的なリーダーであるとともに、脳血管領域においても新たなリーダーとして位置づけられており、世界の主要な死因の二つである心不全と脳卒中に挑み、治療への取り組みを加速させています。詳しくは、biosensewebster.comをご覧ください。

 

【ジョンソン・エンド・ジョンソンについて】

ジョンソン・エンド・ジョンソンは、健康こそすべてだと考えています。ヘルスケアイノベーションにおける私たちの強みが、複雑な病を予防・治療・治癒し、治療をよりスマート化した、低侵襲なものに進化させ、一人ひとりの患者さんに合ったソリューションを提供することができる世界を築く力になります。Innovative MedicineとMedTech(メドテック)における専門性を生かし、将来の飛躍的な進化に向けてヘルスケアソリューションの幅広い領域でイノベーションを推し進め、人々の健康に大きなインパクトを与えていきます。外科、整形外科、循環器の各領域を扱うジョンソン・エンド・ジョンソン メドテックの詳細はhttps://www.jnj.co.jp/jjmkk をご覧ください。

 

 

Cautions Concerning Forward-Looking Statements

This press release contains “forward-looking statements” as defined in the Private Securities Litigation Reform Act of 1995 regarding the VARIPULSE™ Platform. The reader is cautioned not to rely on these forward-looking statements. These statements are based on current expectations of future events. If underlying assumptions prove inaccurate or known or unknown risks or uncertainties materialize, actual results could vary materially from the expectations and projections of Johnson & Johnson. Risks and uncertainties include, but are not limited to: the potential that the expected benefits and opportunities related to the collaboration may not be realized or may take longer to realize than expected; challenges and uncertainties inherent in product research and development, including the uncertainty of clinical success and of obtaining regulatory approvals; uncertainty of commercial success; manufacturing difficulties and delays; competition, including technological advances, new products and patents attained by competitors; challenges to patents; product efficacy or safety concerns resulting in product recalls or regulatory action; changes in behavior and spending patterns of purchasers of health care products and services; changes to applicable laws and regulations, including global health care reforms; and trends toward health care cost containment. A further list and descriptions of these risks, uncertainties and other factors can be found in Johnson & Johnson’s most recent Annual Report on Form 10-K, including in the sections captioned “Cautionary Note Regarding Forward-Looking Statements” and “Item 1A. Risk Factors,” and in Johnson & Johnson’s subsequent Quarterly Reports on Form 10-Q and other filings with the Securities and Exchange Commission. Copies of these filings are available online at www.sec.gov, www.jnj.com or on request from Johnson & Johnson. Johnson & Johnson does not undertake to update any forward-looking statement as a result of new information or future events or developments.

 

【重要な情報】

本デバイスをご使用になる際は、添付文書に記載されている適応、禁忌、副作用、警告および注意事項を必ずご確認ください。

本プレスリリースでは、30mL/分のイリゲーション流量で使用したVARIPULSE®カテーテルに関するデータを報告しています。EUにおいては、本ワークフローの承認は審査中であり、CEマーキングは取得しておらず、使用は認められていません。各国で承認されているイリゲーション流量については、お住まいの国で適用されるIFU(添付文書)をご確認ください。

 

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管理番号:JP_ELP_ALEL_409557

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※1 アルモラド医師はジョンソン・エンド・ジョンソンのコンサルタントを務めていますが、本発表に関して報酬は受け取っていません。

i. 心房細動(AF)手技において、可変ループ型円状パルスフィールドアブレーション(PFA)カテーテルの急性期安全性、有効性、および手技ワークフローを評価した、前向き・多施設・市販後臨床試験です。本試験結果は、2025年9月1日にスペイン・マドリッドで開催された欧州心臓病学会(ESC)にて発表されました。

ii. パルスフィールドアブレーション(PFA)円状可変ループカテーテルにおいて、アプリケーション(通電)の反復回数および電極と組織の接触が、より深い病変形成につながることを示した研究です。本研究は、2024年8月16日に『Europace』誌のオンライン版に掲載され、結果セクション(3ページ、2段落目)で報告されています。

iii. 新規の可変ループ型二相性パルスフィールドアブレーション(PFA)カテーテルと、三次元マッピングシステムを統合したシステムを用いた、発作性心房細動(パラキシズマルAF)に対するアブレーションの1年間の臨床成績を評価した多施設研究(inspIRE Study)です。本研究は2023年3月に『Circulation: Arrhythmia and Electrophysiology』誌に掲載され、5ページ、1カラム1段落目に主要結果が報告されています。

iv. 発作性心房細動に対してパルスフィールドアブレーションを用いた治療の、安全性および有効性を検証した「admIRE」ピボタル試験の結果です。2024年9月11日に『Circulation』誌のオンライン版に掲載され、手技データの詳細は5ページ2段落目に記載されています。

v. 多電極可変ループ型パルスフィールドアブレーション(PFA)カテーテルの、リアルワールドにおける安全性プロファイルを評価した研究です。本研究結果は、2025年8月16日に米国カンザス州オーバーランドパーク(カンザスシティ)で開催された「Kansas City Heart Rhythm Symposium 2025」にて発表されました。