前半12分、矢板SC Aの中村(中央)が同点ゴールを決める=ホンダヒート・グリーンスタジアム

 第56回下野新聞社杯県中学生サッカー大会(県サッカー協会、下野新聞社主催)第5日は20日、宇都宮市のホンダヒート・グリーンスタジアムで準決勝2試合が行われ、連覇を狙う栃木SC U14と、昨年準優勝の矢板SC Aが決勝に進んだ。決勝は昨年と同じ顔合わせとなった。

 栃木SC U14はFW矢内柊獅(やないとうじ)の2試合連続決勝ゴールで、2年ぶりの優勝を目指すともぞうSC U14を1-0で退けた。矢板SC Aは後半15分にFW坂田叶夢(さかたとあ)の決勝ゴールで、4度目の優勝を目指すウイングスSCを2-1で下した。

 大会最終日は21日、那須塩原市のフードリエサッカーフィールド青木で午前10時から3位決定戦、正午から決勝が行われる。栃木SC U14は10度目、矢板SC Aは初の頂点を目指す。

 ■食らいついた、ともぞうSC U14

 栃木SC U14に最後まで食らいついた、ともぞうSC U14だったが、完封負け。DF小林空遼(こばやしらいる)主将は「自分たちのサッカーであるビルドアップができなかった。悔しい」と肩を落とした。

 FW小倉紬(おぐらつむぐ)、DF葛西一誠(かさいいっせい)らが再三ゴールを狙いスタンドを沸かせたが、王者の守りを崩すことはできなかった。チームを引っ張ったMF立石虎誠(たていしとあ)も「最後まで勝てると信じていたが、相手のペースになってしまった」と言葉少なだった。

 栃木SC U14・FW矢内柊獅(やないとうじ)(2試合連続の決勝ゴールを決め、決勝進出の立役者)「アシストの竹内悠真(たけうちゆうま)に感謝。準々決勝、準決勝でチームに貢献できて最高。決勝も決める。絶対勝つ」

 ■初優勝と雪辱に燃える矢板SC A

 リーグ戦を含めて3敗を喫しているウイングスSCに逆転勝ちした矢板SC A。上林孝至(かみばやしたかし)監督は「先制点を許しての勝利はすばらしい。成長の証し」と満面の笑みを浮かべた。

 1点を追う前半12分にMF中村澪(なかむらみお)がゴール左から同点弾、後半15分にはFW坂田叶夢(さかたとあ)がゴール正面から決勝ゴールを決めた。

 「歴史、力的にも県ナンバー1の栃木SCですが、昨年の雪辱を」と初優勝に燃える指揮官。選手2人も「勝つ」と誓った。

 ウイングスSC・MF鈴木莉人(すずきりひと)主将(準決勝で涙をのみ)「目標は優勝だった。いつもの自分たちのサッカーができなかった。悔しい。切り替えて明日の3位決定戦で頑張る」