福田富一(ふくだとみかず)知事は、2026年度から県の新たな指針となる次期プランをスタートさせる。最重要課題と位置づける人口減少問題などを克服するため、人材育成や経済活性化、地域医療の維持・発展、広域的な公共交通の充実などを盛り込む。次期プランの初年度に力を入れる政策は。下野新聞社の三浦一久(みうらかずひさ)編集局長が知事に聞いた。

対談する福田知事(左)と三浦編集局長
対談する福田知事(左)と三浦編集局長

 

次期プラン 人口減、部局横断で対策

 編集局長 次期プランの策定作業が大詰めを迎えています。最終盤の策定作業や初年度の実行にどのように取り組まれますか。

 知事 県議会や次期プラン策定懇談会の意見を頂きながら2次素案をまとめました。五つの重点戦略の下で15のプロジェクトを推進しますが、最重要課題は人口減少と少子化の対策です。第1の柱である「人づくり戦略」の一番目に「こどもぎゅーっとちぎ実現プロジェクト」を据えました。結婚や妊娠・出産の希望をかなえ、喜びある子育てを支援し、社会全体で子どもを育てる環境づくりに部局横断で取り組みます。

 女性や若者に選ばれる地域にするため産業振興や医療・介護体制の充実、災害に強い地域社会の構築も図りたい。プランはパブリックコメント(意見公募)を経て2月には策定します。

 編集局長 新年度予算案には、プランをどのように反映しますか。

 知事 次期プランスタートの年なので、新年度予算案には5本柱の主要事業をちりばめます。人口減少対策や産業振興などを進め、「豊かなとちぎ」をさらに高めたいです。長期化する物価高対策で県民生活や企業経営は厳しい。当初予算を待たず、昨年12月の追加補正予算で対応しましたが、今後も状況を把握しながら必要な手当てをしていきます。

今年の漢字

 編集局長 26年をどんな1年にしたいか漢字1文字でお書きいただけますか。