災害関連死を含め約700人が犠牲となった能登半島地震の復興を支えるボランティアの数が減少している。県内で活動をけん引する団体の現地への派遣人数は被災1年目から2年目で半減し、県社会福祉協議会も組織的な派遣を終えた。現地の支援ニーズは、がれき撤去などの作業こそ減ったが、コミュニティー再建といったソフト面へ変化しており、関係者は被災地に寄り添い続ける意義を強調している。

 全国社会福祉協議会のまとめによると、2024年1月~25年12月に社協が運営する災害ボランティアセンター(VC)で受け付けた人数は、石川、富山、新潟の3県で延べ約19万7千人に上る。9割弱が24年中と、発生2年目の減少が顕著となっている。

 石川県の担当者は「個人やNPO法人単位のボランティアもいるため実数把握はできないが、数が減っているのは確か」と語る。

 本県でも、特に幅広く活動している認定NPO法人「とちぎボランティアネットワーク」(とちぎVネット)は、地震発生以降延べ約1600人を派遣してきたが、参加者は24年の約1100人に対し、25年は500人と半減した。