口パク・ジェスチャー芸「エアあやや」で全国区の人気者になったニューハーフタレント・はるな愛の半生を描くNetflix映画「This is I」。主演に大抜てきされた望月春希(18歳)の、きらめきぶりと、きらめかないぶりの高低差と繊細さに衝撃を受ける。
ショーパブで働きだしたアイが、初めて客前のステージに立つ場面は、序盤にして一つの到達を成す。中森明菜「スローモーション」のイントロが流れだし、白いドレス姿のアイが現れる…。望月の初々しさと、デビュー時の明菜の歌声が反応し、ラメまじりのつむじ風が巻き起こっているかのようだ。
一方で、「聖子ちゃんみたいなアイドルになりたいのに」「私はいったいなんなん…」。当事者でなければ思いもよらない、ある「嫉妬」まで含めて、独り煩悶(はんもん)するアイからは、一切のツヤが消える。芯が震えている。とりわけ、ある連絡を受けて久々に実家へ向かうアイの、服装と姿といったらない。一刻も早く、素のままの自分で駆けつけたいのに、でも…。相反する感情を閉じ込め、口を結んで歩く姿に、胸が締め付けられる。
明菜、聖子のほか、山下久美子、プリンセス プリンセス、チェッカーズ、TRF、杏里、松浦亜弥、渡辺美里、80年代を中心に時代を彩った曲がちりばめられ、気分は上がる。ただ、この映画の核は「生きることに苦しんでいる人に寄り添うこと」だろう。松本優作が監督に起用されていることが、何よりの証拠だと感じる。実話との比較や、映画には登場しない驚きの実話など、詳しい解説動画をYouTube「うるおうリコメンド」(うるりこ)にアップしました。映画堪能の一助にぜひ、お役立てください。(共同通信 宮崎晃)
▼解説動画URL
https://youtu.be/4ciwnRmi_CU
▼Netflix映画「This is I」世界独占配信中
・キャスト:望月春希、木村多江、千原せいじ、中村中
吉村界人、MEGUMI、中村獅童 /斎藤工
・監督:松本優作
・企画:鈴木おさむ
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