企画「夜に見つめる~まちに灯る物語~」では、プロローグ連載で地域の人々の豊かな夜の息づかいを描き、第1部として「暮らしのそばで」をテーマに、サービスやインフラといった生活に身近な産業で働く人を取り上げた。多様な夜の仕事に従事する人たちのそれぞれの職務、使命感や生きざまなどに焦点を当てた。現場に赴いた記者3人が取材を振り返るとともに、取材対象者を通して見えた各業界の現状や課題、展望などを意見交換した。

(「夜に見つめる」取材班 延藤哲史、大貫茉伊子、小玉義敬)

 

 大貫 鹿沼市のイチゴ農家筑井(つくい)さん親子を取り上げた3、4回目では、父敏夫(としお)さん(58)のすごみを長男健太(けんた)さん(33)が人気漫画の登場人物に例えた場面が印象的だった。

収穫したイチゴをパック詰めする筑井敏夫さん(手前)と長男健太さん=鹿沼市北赤塚町
収穫したイチゴをパック詰めする筑井敏夫さん(手前)と長男健太さん=鹿沼市北赤塚町

 

 延藤 敏夫さんは物腰も語り口も柔らかく、王騎(おうき)将軍という圧倒的な強さを誇るキャラクターに例えたのを最初は意外に思った。しかしイチゴへの情熱、豊富な知識、試行錯誤を語る敏夫さんの話を聞くうちに納得できた。