認知症との関わり方を提言する恩蔵さん=28日午後、宇都宮市本町

 認知症への理解を深めるイベント「とちぎオレンジFES!2026」が28日、県総合文化センターで開かれた。脳科学者で東京大大学院特任研究員の恩蔵絢子(おんぞうあやこ)さんが「私たちの脳の持つ力と可能性」と題して講演した。

 イベントは「下野新聞認知症カフェプロジェクト」の一環。テーマに関心を持つ県民ら約500人が参加した。

 認知症の母の介護経験がある恩蔵さんは、脳の発達や働きを解説し「認知症になっても認知能力はゼロにならない。今持っている能力を最大限引き出すような関わりが重要だ」と訴えた。

 認知症の人の行動を家族らが制限することを「挑戦の機会を奪ってしまう。脳の力を発揮するには楽観的な気持ちが必要だ」と指摘。「周囲の人には、失敗しても必ず戻れる場所である『安全基地』になってほしい」と呼びかけた。