米国とイスラエルが28日に始めたイランへの大規模攻撃に、県内在住のイラン人は複雑な思いを抱える。最高指導者ハメネイ師が死亡し、民間人を含め200人以上の犠牲が伝えられるなど情勢が混乱する中、現地と連絡が取れず不安を募らせる。一方「反政府デモの弾圧などで大勢のイラン人が犠牲になってきた」と攻撃を契機とした体制転換を期待する気持ちもあり単純に非難できない感情に言及する。
「攻撃が始まった。私たちは元気です」。28日午後3時35分。宇都宮市、貿易業カゼミ・モハンマッド・ホセインさん(58)のスマートフォンに、首都テヘランに住む姉(62)からメッセージが届いた。
直後、テレビ電話で「2、3カ所で爆撃があり、ハメネイ師の邸宅もやられたみたい」と話したのが最後。30分後には回線が不安定になり連絡が途絶えた。以降、安否は分からない。
イランでは1979年のイラン革命以降、厳しく自由が制限されてきた。核開発を目指して国際社会から孤立し、経済制裁で国民生活が低迷する中、度重なる反政府デモを強行的に弾圧してきたという。親戚は、昨年末~1月のデモでイラン革命防衛隊に銃撃され21歳で命を落とした。
今回の攻撃では民間人の死者も出ており「何の罪もない市民の犠牲は悲しい」とショックを受ける一方「イランが本当の意味で自由になるなら、自分が殺されても構わないという人も多い」とし、一方的に攻撃を批判する立場を取らない。
栃木市川原田町で中古車買い取り・販売業を営むペイマニー・ホセインさん(57)は、ハメネイ師の死去に「国が変わる。いい方向にいく」と受け止める。
安定した職と賃金を求め35年前に来日した。祖国を離れても圧政に苦しむ仲間の姿に心を痛めてきた。
交流サイト(SNS)で情報を集めており、ハメネイ師の死去を喜ぶ国民に対し、政権側が発砲するなど混乱が続いているという。
奇襲的な軍事行動を非難する国際社会の見方もあるが「国内はめちゃくちゃで限界だった。話し合いによる問題の解決は無理だと思っていた」ともこぼし、イラン革命以前の自由が戻ることへの願いを口にする。
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