栃木放送が2025年12月1日にラジオのAM放送を休止して、4カ月が過ぎた。現在はFMやインターネット配信サービス「radiko」で放送を行っているが、県内の東北自動車道で見かける表示板にはAMの周波数が掲示されていたはず。現在はどうなっているのか、そもそもあの表示板は何なのか-。栃木放送とNEXCO東日本宇都宮管理事務所に聞いた。

 3月中旬、矢板市内。記者は東北自動車道上り線に並行する一般道を車でゆっくりと走行していた。

 左側には農地が広がり、道は自動車がやっと1台通れるだけの幅しかない。やや不安な気持ちで南下していくと、日差しを背にした表示板が見えてきた。表示板の少し手前にあったスペースに車を止め、歩いて近づくと「栃木放送」の表示が…ない。マスキングされていた。

現在の上り115・3キロポスト付近の表示板。栃木放送の部分がマスキングされている=3月中旬撮影
現在の上り115・3キロポスト付近の表示板。栃木放送の部分がマスキングされている=3月中旬撮影

 栃木放送によると、表示板の設置は1994年ごろ。他県の高速道路で見かけた看板をもとに、社員が発案した。交通情報の入手手段としてラジオを周知することが目的で、NEXCOの前身である当時の日本道路公団に持ちかけ、公団が設置したという。全国的な状況は不明だが、比較的珍しい存在ではありそうだ。

 NEXCO東日本と栃木放送によると、現存する県内の表示板は次の3カ所。

 栃木放送のAM放送の休止は、設備の更新に多額の費用がかかることを考慮した対応。28年までのFM放送への完全移行を目指している。FM放送の周波数は、宇都宮が94・1メガヘルツ、葛生・今市・塩原が93・4メガヘルツ、足利が91・1メガヘルツ。