鹿沼6児童死亡事故の発生15年を前日に控えた17日、6児童が通っていた鹿沼市北押原小は同校体育館で、「交通安全のつどい」を開いた。全校児童と教員計約400人が6人の冥福を祈り、事故を語り継いでいくことを改めて誓った。

亡くなった6人を悼み、黙とうする北押原小児童たち=17日午前9時30分、鹿沼市樅山町、森田大地撮影
亡くなった6人を悼み、黙とうする北押原小児童たち=17日午前9時30分、鹿沼市樅山町、森田大地撮影

 堀江賢(ほりえさとし)校長はスクリーンに6人の写真を映し出し「交通事故の恐ろしさと命の大切さを身をもって体験した学校」と語った。続いて事故の概要や事故に遭わないための行動を説明した。

 参加者全員で黙とうをささげ、2~6年生の代表児童5人が安全な登下校のために気を付けることなどをまとめた作文を読み上げた。5年代表の目々澤紗菜(めめざわさな)さん(10)は「来年度に入学する妹にも事故のことを話して、班で登校する大切さを伝えたい」と誓った。

 同校は事故後、卒業生たちが在校生のために考える交通安全の標語「交通安全のバトン」を毎年引き継いでいる。今年は一列で並び、班でまとまって登下校するなどの誓いの言葉を復唱した。

 堀江校長は取材に対し、15年の歳月について「今の児童たちには事故がピンと来ないかもしれない」としつつ、「風化させず教訓として継承しなければいけない。事故が起きないよう学校として最大限の指導を行っていく」と話した。

■栃木県警、各地で登校児童見守り

 鹿沼6児童死亡事故の発生15年を前日に控えた17日朝、県警は県内の小学校25校の通学路で、登校児童の見守りや交通違反の取り締まりを実施した。

警察官や関係者に見守られながら登校する北押原小児童=17日午前7時30分、鹿沼市樅山町、森田大地撮影
警察官や関係者に見守られながら登校する北押原小児童=17日午前7時30分、鹿沼市樅山町、森田大地撮影

 6児童が通っていた鹿沼市北押原小近くの国道293号交差点では午前7時から、松尾秀和(まつおひでかず)鹿沼署長や松井正一(まついしょういち)市長ら約50人が児童の登校を見守った。警察官の姿を見て「何かあったのかな」「ここで亡くなった人がいるからだよ」と話す児童もいた。

 松尾署長は「遺族の思いも込めて交通安全を進めていく」、松井市長は「15年間で市民に交通安全が重要との理解は広まったが、痛ましい事故をなくすため6児童死亡事故を教訓として伝えていく」と語った。

 県内では1時間半で通行禁止違反や速度超過など計104件を摘発した。県警は事故を契機として発生日に合わせて毎年、県内一斉の交通安全指導を実施している。

 県警によると、県内で2021~25年に登下校中の事故で負傷した小学生は44人だった。