八丈富士の中腹にある牧場からの眺め=東京都八丈町

 「千両」の季節限定メニュー、レモンの新芽の天ぷら=東京都八丈町

 大竜ファームでのシイタケ収穫体験=東京都八丈町

 八丈島の近海に姿を現した2頭のクジラ

 青空の下、店先で八丈太鼓を演奏する渡辺志保さん(左)と晴万さん=東京都八丈町

 「抜舟の場」の碑=東京都八丈町

八丈島地図

 八丈富士の中腹にある牧場からの眺め=東京都八丈町  「千両」の季節限定メニュー、レモンの新芽の天ぷら=東京都八丈町  大竜ファームでのシイタケ収穫体験=東京都八丈町  八丈島の近海に姿を現した2頭のクジラ  青空の下、店先で八丈太鼓を演奏する渡辺志保さん(左)と晴万さん=東京都八丈町  「抜舟の場」の碑=東京都八丈町 八丈島地図

 東京・伊豆諸島の八丈島(八丈町)は、かつて「日本のハワイ」と呼ばれ、新婚旅行先として人気の観光地だった。現在も南国風情や雄大な景色はそのままに、新たな観光資源が生まれている。

 八丈島では、2015年頃から島周辺にザトウクジラが現れるようになった。体長は大人が約15メートル。晩秋から春先にかけて、島内のさまざまな場所からクジラの姿を見ることができる。

 流刑者が船を盗んで脱走を図った場所とされる「抜舟の場」など、バスでホエールウオッチングポイントを巡るツアーに参加した。潮風に吹かれながら海面に目を凝らす。すると、2頭のクジラが呼吸のために白い噴気を上げて浮上し、尾びれを掲げるように、ゆっくりと潜水していった。

 温暖な気候を生かした特産品も生まれた。島の南部にある「大竜ファーム」は、島特有の海風と高い湿度、豊富な湧き水が育む「うみかぜ椎茸」を栽培している。

 大沢竜児社長が、趣味で飼育していたクワガタ用の菌床ブロックから、大きなヒラタケが育っていることを発見。島の気候がキノコ栽培に適しているのではとひらめき、商品化した。25年の台風で深刻な被害を受けたが、今年、生産と収穫体験を再開した。

 島南西部のそば店「千両」は、島民や観光客に人気だ。アシタバの天ぷらなど、島ならではのメニューが楽しめる。家族で切り盛りするアットホームな店で、郷土芸能の「八丈太鼓」が演奏されることがある。

 八丈太鼓は2人一組で両面をたたくのが特徴。この日は渡辺志保さん(53)と、進学先の横浜市から帰省していた長男の晴万さん(20)が息ぴったりのばちさばきを披露した。志保さんは「息が合わないとうまくいかない。だから、けんかの後に『太鼓をたたこう』と誘うのは仲直りしたい合図です」と教えてくれた。

 【ちなミニ】「大竜ファーム」の収穫体験は要予約。問い合わせは同社、電話04996(7)0136。