小説家池波正太郎(いけなみしょうたろう)は随筆集「江戸の味を食べたくなって」(新潮文庫)でこうつづっている。「鰹(かつお)のタタキも悪くないが、私には、やはり刺し身がよい。そしてまた、鰹の刺し身ほど、初夏の匂いを運んでくれる魚はない」