宇都宮市中心部のオリオン通りなどの市街地で7日、クマの目撃が相次いだ。市によると、市街地にクマが出没するのは初めて。6日から市内で目撃され、7日午後11時現在、捕獲されていない。けが人はいないという。市は同日、危険鳥獣対策本部を初めて設置し、県警や県猟友会などと連携し、捜索、警戒に当たった。夜間も県警が巡回を続け、県猟友会は8日朝からパトロールを再開する。

 市は「クマを見かけた場合は決して近づかず、できるだけ建物などの中に避難し、市役所か警察に通報してほしい。侵入の危険性があるため戸締まりをして、夜間のごみ出しは控えてほしい」と呼びかけている。

 宇都宮中央署と宇都宮南署によると、7日午後10時半までに40件以上の目撃情報が寄せられた。

 市によると6日は、同市中心部より北の長岡町の山林や近隣の住宅地で目撃された。その後南下し、7日午前1時15分ごろ、塙田1丁目の県庁東側の県立図書館付近で通行人が目撃。市中心部のオリオン通りの防犯カメラには午前2時20分ごろ、歩行者の目の前を横切る様子が映っていた。

 午前5時10分ごろ、オリオン通りから南西へ約2キロの明保野町、同5時15分ごろはJR日光線南側の大塚町、同5時半ごろは西川田町で目撃された。

 県猟友会宇河支部が目撃場所などをパトロールし、市が広報車で警戒を呼びかける中、午後4時ごろに姿川中の校庭、同4時40分ごろは同校南側の住宅地で目撃された。同日夕、県警などが規制線を張り、捕獲を試みたが見失った。

 目撃されたのはいずれも体長1メートル超の成獣で、同一個体とみられるという。猟友会関係者は「足跡などから体重は100キロは超えている」と推測する。

畑のそばに点々と残るクマのものとみられる足跡=7日午後5時50分、宇都宮市西川田町、河野光吉撮影
畑のそばに点々と残るクマのものとみられる足跡=7日午後5時50分、宇都宮市西川田町、河野光吉撮影

 市は捕獲に向けて麻酔銃や箱わななどを準備した。自治体判断でクマを駆除する「緊急銃猟」について「クマと膠着(こうちゃく)状態が続き捕獲が難しく、人への危害防止へ緊急性が高い場合は検討する」としている。

 市教委は8日の市立小中学校の登下校の対応について、同日午前6時に保護者宛てに一斉メールする。市教委は「安全を最優先に決定したい」としている。