宇都宮市の市街地で8日も目撃が相次いだクマは依然捕獲に至っておらず、市内ではイベントが中止され、公共施設や企業も対応に追われるなど影響が広がった。「早く捕まってほしい」。市民からは不安の声が上がる。ホームセンターでは対策グッズの販売が急激に伸びており、高い警戒感が続く。
宇都宮市馬場通り1丁目の市若者まちなか活動・交流センター(二荒テラス)は建物内への侵入を防ぐため、正面入り口の自動ドアの使用を取りやめ、隣にある手動の扉を利用者の出入りに使うようにした。館内には、休校措置がとられた市内の学校に通う生徒の姿が見られ、高校1年男子生徒(16)は「宇都宮(中心部)にクマが出るなんて考えたこともなかったから怖い。早く捕まって学校が再開してほしい」と漏らした。
屋板町の屋板運動場で予定されていた小中学生向けのテニス教室や、陽南4丁目の宮原運動公園で開催される予定だった親子体操教室は中止となった。
栃木銀行はクマの目撃があった周辺地域の店舗で、自転車を使用した外回り営業をしないよう指示し、夜間は外回り自体を禁止した。
西川田本町2丁目のホームセンター「カンセキ西川田店」は目撃が相次いだ7日から、店舗の出入り口付近に特設コーナーを新たに設け、撃退スプレーやクマよけホーン、爆竹といった対策グッズ約20種を販売している。
例年月1、2本ほどしか売れない撃退スプレーが、6、7日の2日間ですでに20本ほど売れ、電話での問い合わせも相次ぐ。売り場担当の中野秀則(なかのひでのり)さん(50)は「不安を感じているお客さまがいるので商品を切らさないように対応したい」と力を込める。
散歩で使うためのクマよけ鈴を求めて8日午後に訪れた同市、女性(77)は「まさか宇都宮のまちなかに出るとは思わなかった。早く見つかってほしい」と不安げだった。
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