クマが目撃された雑木林近くを警戒する警察官ら=8日午後9時55分、宇都宮市陽南2丁目

 宇都宮市の市街地で目撃が相次いだ個体とみられるクマが8日夜、陽南中付近で見つかり、午後10時半現在、市や県警、猟友会の関係者が現場での箱わなや麻酔銃を用いた捕獲作業を進めている。市教委や県教委は8日、市内の全市立小中学校94校と市南部を中心とした県立高など8校を休校とした。市立小中学校は9日も全校が休校となる。

 8日は未明の目撃情報を最後に、日中は情報が寄せられなかったが、日没後の午後6時55分ごろから、陽南中東側の空き地で再び目撃が相次いだ。現場周辺では交通規制が行われ、警察車両が近くの住民に建物の外に出ないようアナウンスするなど、緊迫した空気に包まれた。

 クマは北側の雑木林に逃げ込み、警察や猟友会などが捕獲に向けた準備を進めた。市は麻酔銃の使用に備え、民間企業のドローンを活用した追跡態勢も整えた。午後10時半現在、捕獲には至っていない。

 市や県警によると、クマは7日夜から深夜にかけて目撃された後、8日午前2時ごろに陽南中付近、同3時20分ごろ、市中央卸売市場付近に姿を現した。同4時25分ごろに同校付近で見つかったのを最後に、昼間は目撃情報が途絶えた。

 県猟友会宇河支部が午前9時過ぎから、目撃場所に近い宮原運動公園などをパトロールし、警戒を続けた。

 市教委は、9日も臨時休校としたことについて「児童生徒の安全確保を第一に考えた」と説明した。休校措置に合わせ、市立小学校に設置されている放課後児童クラブ「子どもの家」で利用登録のある児童を受け入れる。

 影響は隣接する自治体にも及んだ。壬生町教委は8日までに、クマへの注意喚起のメールを保護者に配信し、宇都宮市に近い北側エリアの安塚や壬生北など小学校4校では、下校時に保護者に迎えに来てもらう対応とした。

 県教委によると、8日は県立学校8校が休校した。通常通り授業を実施した学校も、部活動を取りやめて生徒を帰宅させるといった対応を取るところもあった。同日夜には、安全が確保できない場合は9日の休校も検討するよう呼びかける通知を宇都宮市内の県立学校長宛てに出した。