下野新聞の夏の全国高校野球選手権栃木大会の名物連載「白球の詩」。ともに夢を追った仲間との日々、胸に秘めた覚悟、知られざる親子の葛藤…。連載が始まった1980年以降の紙面から、心を揺さぶる珠玉のストーリーの数々を紹介します(7月7日まで毎日配信予定)。昨年公開分を含めた復刻記事一覧はこちら。
【白球の詩】1989年(第71回大会)佐野日大・麦倉洋一投手
小堀の打球が左中間を抜けてコールドゲームとなり、両チームの選手がベンチから飛び出してきた時、麦倉洋一の表情はふだんとあまり変わらなかった。仲間と顔を見合わせて、ちょっとにこっとしただけ。「まだこれからですから」。大きく澄んだ瞳は既に甲子園で力投する自分の姿を見ているようだった。
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