米・ニューヨークのメトロポリタン歌劇場(MET)のオペラ公演を映画館で楽しめる「METライブビューイング」で、画家夫妻のフリーダ・カーロとディエゴ・リベラをモデルにしたオペラ「フリーダとディエゴ 最後の夢」が7月10日から各地で上映される。
今年ピュリツァー賞の音楽部門を受賞した米国の作曲家ガブリエラ・リーナ・フランクの初のオペラで、2022年に初演。METでは今年5月にヤニック・ネゼセガンの指揮で上演された。
舞台は1957年のメキシコ。故人をしのぶ伝統の「死者の日」に、3年前に亡くなったフリーダ(イザベル・レナード)が冥界からよみがえり、その死を嘆くディエゴ(カルロス・アルバレス)と再会するという幻想的な物語だ。
フリーダの絵画を思わせる鮮烈な色彩の衣装や装飾が目を引き、骸骨の姿をした死者の番人カトリーナ(ガブリエラ・レイエス)の超人的な歌唱も強烈な印象を残す。
リトアニア系ユダヤ人の父と、ペルーと中国にルーツがある母を持ち、自らのアイデンティティーを反映させた音楽を作曲してきたフランク。生まれつき難聴で、補聴器をつけて生活している。
オンライン取材に応じたフランクは台本のニロ・クルスと共に「20年ほど前から今作の構想を練り始めた」と明かす。幼い頃に母からフリーダについて教えてもらい「肌が私と同じ褐色で、ポリオや事故による身体障害に苦しんだところなどに共感を持っていた」という。
超現実的な絵画世界を表現するため、マリンバを多用して中南米の古代の響きを生み出そうとした。「普通の聴覚ではないので、身体的な動きを感じさせ、豊かな響きのする音楽が好き」と語るように曲調はリズミカルで親しみやすく、ダンスシーンも見どころとなっている。
上映は北海道、宮城、千葉、埼玉、東京、神奈川、愛知、京都、大阪、兵庫、広島、福岡、熊本の各都道府県の映画館▽上映期間は東京の1館をのぞき7月16日まで
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