「マイナ免許証の継続利用をオンラインで申請したが、更新後の新カードには免許情報がひも付いていなかった。理由がよく分からなくて…」。熊本市の60代男性が、熊本日日新聞の「SNSこちら編集局」(S編)に声を寄せた。マイナンバーカードと運転免許証が一体化した「マイナ免許証」。取材すると、継続利用を希望しても、免許情報が記録されていないカードが手元に届くケースがあった。(熊本日日新聞)

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 マイナ免許証の運用は、2025年3月に始まった。カードのICチップに、免許の種類や顔写真などの情報が記録される。従来の免許証と比べると、更新時に優良・一般講習をオンラインで受けられるほか、更新手数料が安くなるなどのメリットがある。

記録番号正しく

 男性は25年4月、免許更新の際にマイナ免許証へ切り替えた。その後、マイナンバーカードの有効期限が迫った今年3月、新カードでも引き続きマイナ免許証として使えるようにする申請をオンラインで済ませた。

 しかし後日、市から届いた交付通知書には、新カードに免許情報が記録されていないことが示されていた。男性は熊本市の窓口でカードを受け取った後、別の日に警察署へ赴きマイナ免許証として使用するための手続きをした。「以前の免許更新より手続きが複雑。マイナ免許証に切り替えたら便利になると思っていたのに」とこぼす。

男性に届いたマイナンバーカードの交付通知書の写し。上部に免許情報の記録が無いことが記されている(男性提供)
男性に届いたマイナンバーカードの交付通知書の写し。上部に免許情報の記録が無いことが記されている(男性提供)

 男性は必要な手続きをしたのに、なぜ免許情報を引き継ぐことができなかったのだろうか。

 熊本県警運転免許課によると、「旧カード」がマイナ免許証の人は、マイナンバーカード更新時、新カードに免許情報を記録するための申請が必要だ。マイナンバー総合サイトによると、マイナ免許証をアプリで読み取って表示された「免許情報記録番号」を、コピー&ペースト(貼り付け)するか、手動で入力する必要がある。

 免許情報記録番号は、マイナカード内のICチップに登録された12桁の識別番号。運転免許証に記された番号と末尾の数字が異なるケースもあるという。県警運転免許課の担当者は「マイナンバーと免許情報のシステムは、管理元が異なる。二つの機能を一体化するには、申請者が免許情報記録番号を正しく入力する必要がある」と説明する。

 現実には「新カードに運転免許証の情報が記録されないケースがある」と担当者。具体的には(1)オンライン手続きの際、入力した免許情報記録番号に誤りがある(2)氏名や住所に、署名用電子証明書で使用できない文字が含まれている-といった場合が該当するという。

不携帯で摘発も

 男性の住所や氏名に該当する漢字はなさそうだが結局、更新時には一体化できなかった詳しい原因は特定できなかった。ただ男性だけでなく「同様の事例は他にもある」と、熊本市マイナンバーカードセンターは言う。

 更新後のカードに免許情報が記録されていなかった場合、このセンターは申請者に新旧両方のカードを持つよう促している。旧カードを引き取ってしまうと、「免許不携帯」で摘発される可能性があるからだ。早崎淳子所長は「マイナ免許証の更新は今後増えるので、適切に対応していく」と話す。

 県警運転免許課によると、3月末時点の県内でのマイナ免許証保有率は4・2%。担当者は「更新しても免許情報が記録されていない場合、マイナンバーカードと『記録無し』の通知書を警察署や免許センターに持参してもらえば、手数料なしで手続きする」と呼びかけている。