智亜は「天才肌」、「理詰め」の明智

――智亜選手は「天才肌」、明智選手は「理詰め」という感じですか。

明智 そうですね。でも智くんが努力している事は僕がよく知っています。

智亜 最近、頭で考えるように変わったと思います。なかなか勝てない事が続いたんで、明智の言うことばかりでなく、いろんな人のアドバイスも聞くようになりました。自分では強くなっていると感じているのに成績が出せなかった。だから他の人と、「見ている方向性が違うのかな」と思って、人によって視点が違うので、そこはすごい勉強になりました。

――お互いの性格を分析していかがですか。

智亜 明智はツンデレだよね。だいたい一度否定していて、「やっぱり、いいよ。分かった」みたいな感じで、面倒くさいヤツですね。

明智 「何か買ってきて」とか頼まれても「いやだよ、絶対」とか言っておきながら、ちゃんと買って帰るみたいな感じです。

智亜 それに神経質なんです。遠征先の部屋でも「キレイにしておきたい派」だよね。

明智 そう。散らかってるのがいやなんです。一緒の部屋になっても、だいたい智くんの

スペースは散らかっていて、最後に僕が片付けて「これ忘れているよ」みたいな事になります。

――そういう性格が、競技にも影響しますか。

明智 智くんは些細な事を気にしないので、「できなかったらどうしよう」とか深く考えていないです。そういうところも、見習うべきというか、うらやましいですね。

・・・・・・・・・

――いよいよ東京五輪が2年後に迫っています。兄弟で五輪について話す機会はありますか。

2人 あるよね。

明智 まあ、智くんが出られなかったら、僕が出るから。

智亜 理想は2人そろって出場です。でももし、2人で対戦となったら僕の方が緊張しちゃいますね。「兄が勝って当然」みたいな感じになるじゃないですか。

明智 世間的に見ても、智くんが上だし、有名だし。僕はあまり緊張せずに済みます。

智亜 2人そろって出るのが理想ですけど、片方だけってことも、ありえなくないよね。

明智 だいぶありえるよね。でも、どっちも出られないっていうのだけは、やめておこうよ。

智亜 そうだな。僕の場合、今季は9月の世界選手権に照準を絞っています。もちろんW杯も頑張るけど、やはりクライミングの世界では世界選手権が一番の大会ですし、そこで優勝できたことが、すごく自信にもつながったし、さらに大きい五輪を目指して戦えることがすごく楽しみです。

明智 2年後ということですが、五輪どうこうよりも、自分の実力がどこまで伸びて、どのような位置にいるのか楽しみです。

――五輪での順位は、3種目の順位を掛け算した数字が小さい選手が勝者になると予想されますが、どれか一つでもトップになることが大事になりますね。

明智 そうです。だいぶ強いよね。

智亜 2種目で1位だったら、100%金メダル。

明智 それは無理でしょ。でも一つでも1位をとったら、表彰台は、ほぼ決まる。だけどスピードだけでは、ちょっと分かりませんね。ボルダリングかリードで1位を取れれば、確実だと思います。