清水咲子選手

関東高校水泳県予選の競泳女子400メートル個人メドレーで優勝した清水選手=2010年6月26日、小山市

清水咲子選手 関東高校水泳県予選の競泳女子400メートル個人メドレーで優勝した清水選手=2010年6月26日、小山市

 インターハイが中止になった今、何に向かって頑張ればいいのか、ぼんやりしてしまうこともあるでしょう。私たちも東京五輪の代表選考が懸かった日本選手権が中止になったので、共感の気持ちが強いです。

 私自身、高校の競技生活を締めくくるはずだったジュニアオリンピックカップが東日本大震災の影響で中止になった経験があります。「最後の最後に出られないこともあるんだな」と、当時の記憶がよみがえりました。

 高校時代に最も重きを置いていた大会はインターハイでした。練習してきたことしか出せない厳しさがあると同時に、やってきたことは必ず実になる大会です。特に3年生は著しく成長する場合が多く、しっかり練習できた子とそうでない子の違いがはっきり出ます。

 私もインターハイの勝利を目指して本気で練習したのが3年生の時でした。指導してくれるコーチや送り迎えしてくれる母のために結果を出すことしか考えていませんでした。400メートル個人メドレーで初優勝したことで、成功に至るまでの正しい時間の使い方や努力の方法が実感でき、そのおかげでリオデジャネイロ五輪に出場できたと思っています。

 今の3年生に伝えたいのは、この先も自分の力を出せる場所は必ずあるということです。大会がなくなったことは誰のせいでもないので、この先の舞台で力を出し切れるよう準備してください。

 今は自分を見詰め直してコントロールし、何が競技に生かせるかを考える時間です。きっとコロナ禍には、そういうメッセージがあるのだと思います。

 ◆プロフィル 1992年生まれ。大田原市(旧湯津上村)出身。作新学院高-日体大-ミキハウス。2016年リオデジャネイロ五輪競泳女子400メートル個人メドレー8位。