【鹿沼】さまざまな体験を通じて小学生に防災意識を高めてもらおうと、鹿沼中央ロータリークラブ(RC)は22日、市消防本部鹿沼消防署で「防災教育事業」を初めて行った。中央小の3年生61人が参加した。
3階建て住宅の2階から出火したことを想定し、同消防署タンク隊の6人が救出訓練を披露。緊迫した雰囲気の中、児童たちは機敏に活動する隊員の様子を固唾(かたず)をのんで見守った。
続いて、消防隊員の指導を受けながら煙が充満した訓練棟の通り抜けや水消火器での消火、1・5メートルの高さに張られたロープ渡りなどを実際に体験した。鈴木陽翔(すずきはると)君(9)は「煙であんなに前が見えないと思わなかった。消防士の人たちはよく頑張っていると思った」と感心していた。
同RCは同様の取り組みを市内各校に広げたい考え。池澤達夫(いけざわたつお)会長(68)は「幼少期の体験は定着しやすいし、忘れない。市民を守ってくれる消防士への感謝の気持ちも育んでもらえれば」と話した。