一口食べると、調和のとれた鰆(さわら)と西京味噌(みそ)の味が口いっぱいに広がる。塩味も強過ぎず、やみつきになる一品だ。
使用するのは、京都府から取り寄せた西京味噌など4種をブレンドした白味噌。その味噌だるに、塩を振って生臭さを抜いた国産の鰆の切り身を2日間漬け込む。漬けた身を焦がさないよう注意を払い、遠火でゆっくりと手間暇をかけて調理する。
鰆の西京焼きは女性の人気が圧倒的に高く、リピーターが多い。卵や多くの野菜、季節に応じた植物の葉も添えられており、彩りも豊か。店主の関塚賢志(せきつかけんじ)さん(56)は盛り付けにもこだわり、平面的ではなく立体的に、そして高さを出すことを意識する。見栄えの良さに、注文した客のほとんどが写真を撮るという。
関塚さんは、全国でホテルなどを展開する会社で取締役総料理長を務めた経験を持つ。「自分の店を持つのが夢だった」ため、2018年6月にさくら市喜連川に店を構え、今年9月に移転した。
関塚さんは「鰆は今の時季が旬。脂が乗って身が柔らかくなる」と話す。同じ味噌に漬けた豚肉の西京焼きも人気で「味噌のおいしさを感じてもらえると思う」と自信をのぞかせる。
▼メモ 鰆の西京焼き御膳は1540円▽那須塩原市一区町315の113▽営業時間 午前11時~午後2時、午後5時半~10時(9時ラストオーダー)▽定休日 水曜(祝日の場合は翌日)▽(問)0287・46・5030。