お歳暮シーズンを控え、贈答用として人気がある「鮎(あゆ)甘露煮」作りが栃木県大田原市内で最盛期を迎えている。
清流・那珂川に近い同市黒羽向町の「高橋商店」でもこの時季は大忙し。炭火焼きしたアユを骨が柔らかくなるまで丸1日下ゆでし、さらに約1日半をかけて甘塩っぱいタレで煮込む。
3代目の高橋俊一(たかはししゅんいち)社長(66)は2日も朝から調理場に立ち、火加減や味の確認作業に追われた。3尾入りなど1日約300箱を用意するという。
甘露煮は今年も全国から注文が相次ぎ、年内発送分はすでに品切れ。高橋社長は「手間は掛かりますが、お客さまの期待を裏切らないよう伝統の味を守り続けていくだけです」と話した。