文化審議会は16日、烏山城跡(那須烏山市)や旧日本陸軍の軍事遺構が集中的に残る奄美大島要塞(ようさい)跡(鹿児島県瀬戸内町)、国内最大規模の上円下方墳とされる山王塚古墳(埼玉県川越市)など7件を史跡に指定するよう永岡桂子文部科学相に答申した。年明け以降、答申通り告示される。
烏山城は戦国時代に那須氏が築いた山城。標高206メートルの八高山の山頂部と、それに連なる丘陵や斜面を利用して築かれた。
佐竹氏や宇都宮氏など周辺大名の度重なる侵攻を全て撃退するなど、堅固さを誇ったことで知られる。15世紀後半から江戸時代にかけての城の構造と築城技術を知ることができる。
指定面積は約25万2500平方メートル。市教委の担当者は「地域のシンボルである烏山城跡が史跡に指定され、感慨深い。保存状態の良い山城の様相を体感してもらえるような保存、活用法を探りたい」と話す。
そのほか栃木県関係では、特別史跡および特別天然記念物に指定されている日光杉並木街道附並木寄進碑の指定対象に約1700平方メートルが追加された。