第15回栃木県小学生駅伝競走大会(栃木陸上競技協会など主催、下野新聞社など大会共同企業体運営)は29日、栃木市総合運動公園内特設コース(6区間9・073キロ)で行われ、よろしく真岡が30分16秒で8大会連続12度目の優勝を飾った。2位は那須塩原、3位は足利教室。よろしく真岡の4区・萩原汐音(はぎわらしおん)(七井)が従来の区間記録を6秒上回る区間新記録の快走を見せ、最優秀選手賞に輝いた。
よろしく真岡は、1区・遅澤友海(おそざわゆう)(矢板東)が区間賞の走りでトップに立つと、2区・栗田(くりた)こと(茂木)、萩原汐、6区・萩原花音(はぎわらかおん)(七井)も区間賞を獲得するなど、2位に1分33秒の大差をつけた。
那須塩原は2区・君島琴莉(きみしまことり)(大山)が3人抜きで2位に上がり、そのまま順位を守った。足利教室は、7位でたすきを受けたアンカー・斉藤彩月(さいとうさつき)(青葉)が3位に押し上げた。
貪欲さ原動力に圧勝 よろしく真岡
3年ぶりの開催で、変わったこと、変わらなかったことがある。変わったことは、出場チーム数を限定したこと、メインスタンドへの保護者の入場を抑えたことなど。変わらなかったことは、よろしく真岡の圧倒的な強さだ。
見慣れた光景が戻ってきた。周回遅れのチームを横目に、アンカー・萩原花音(はぎわらかのん)主将(七井)が2位に大差をつけてゴール。その瞬間、右手で1、左手で2と、12度目の栄冠をアピールした。
大黒柱の萩原汐音(はぎわらしおん)(同)、萩原花の双子の姉妹を後半の4、6区に配した。「2人は独走でも自分の走りができる。競り合いの方が力を発揮できる選手を前半にした。1、2区も伸び盛りの選手で自信はあった」。押久保伸行(おしくぼのぶゆき)監督の「勝つためのオーダー」に選手たちが応えた。
6区間のうち4区間で区間賞。1区・遅沢友海(おそざわゆう)(矢板東)は「流れをつくる仕事はできた」、アンカー・萩原花は「独走でも思ったよりペースをつくることができた」と振り返った。それでも、2区・栗田(くりた)こと(茂木)、3区・上野陽翔(うえのはると)(久下田)は「区間新を狙っていた」と悔しそう。区間新の萩原汐でさえ「もう少し上げられた」と満足はしていない。
「来年、9連覇をしてほしい」。萩原花主将が後輩たちにエールを送れば、唯一、5年生で出場し「100点以上の走りができた」という5区・小林信仁(こばやしあきひと)(南河内小中)は、力強く「来年、絶対にV9を達成する」。この貪欲さが連覇のエネルギーであることは間違いない。