とうがらしラーメン

秋元孔さん

とうがらしラーメン 秋元孔さん

 赤いスープに赤い麺。最初は見た目に驚くかもしれない。激辛と思いきや、牛骨のうまみが辛さをまろやかにし、スープまで飲み干せる。2019年の開店当初からの看板メニュー「とうがらしラーメン」は、大田原市の特産品「栃木三鷹トウガラシ」を使った体温まる一杯だ。

 「三鷹を練り込んだ自家製麺は、爽やかな香りが特長」と店主の秋元孔(あきもとさとし)さん(47)。辛さが物足りないなら、野菜の上に添えられたからし味噌(みそ)の一種「辣醤(らーじゃん)」を溶かせばパンチ力が倍増する。

 トウガラシ本来の良さを引き出すのは地元食材。「小麦以外は県内産」で、とちぎ和牛の牛骨を約10時間煮込んだスープと、地元産のキャベツや卵がトウガラシと絡み合い、まろやかな中辛味に仕上がっている。

 地元佐久山出身の秋元さんは、高校卒業後から料理人の世界に。中華の基礎はホテル勤務時代に中国人シェフの技を見て盗んだ。「中華って面白い」と、ギョーザや点心などを作るノウハウをラーメンに生かす。

 この一杯を求めて市外から来る客も多い。秋元さんは「三鷹の爽やかな香りと牛骨のうまみを堪能してほしい」と話している。

 ▼メモ とうがらしラーメン990円▽大田原市佐久山2554の1▽営業時間 午前11時~午後3時、午後5~8時▽定休日 火曜▽(問)090・3220・1860。